「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週日曜19:00~19:30で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.729~追分通信2024GWあれこれ~】
今年のゴールデンウイークは信濃追分の山荘にいた。昨年11月に山荘閉めをやっていて、不注意でテラスから転げ落ち病院に担ぎこまれ、胸骨骨折の診断。その10日後には4年振りの台湾取材...、どうするかと至極迷ったのだが骨折部分にベルトを巻き(それしか治療方法なしとのこと...)4日間の取材を強行どうにかこなしたのだが、それ以来の山荘訪問である。あの時はバタバタでどうにかようやく小屋閉めを終わらせ、近くの知り合いに東京まで送ってもらったが、かなりな難儀だった。
昨年に免許証を返納、今は自家用車も無しだけに、追分の森の中の生活は不便の極みでどうにもままならない。軽井沢と御代田の両町の境界線に山荘があるので、街まで出るのが本当に大事。一番近くのコンビニ迄も上り下りの往復で45分近く、ぼくが品揃えなど日本一のスーパーと確信しているツルヤ軽井沢店までは、なんと歩きと町内循環バス(1日5便ほど)を使って1時間以上...。時間が掛かるのと疲れるのとでチャンジー(爺さん)の身には大いに応える。でもそんなことも言ってられないので、リュックを背負って食料などの買い出しに励む...。まあこんな思いまでして山荘行などしなくても...とも思うが、そこはGWに国立の自宅にいても何か面白いことが...とどうにも落ち着かない...。困ったチャンジーの性癖なのである。しかしそれも山荘にいれば、軽井沢等の街はかなり賑やかでも山荘廻りは至って静かで落ち着く。たまに雉の「ケーン・ケーン...」と鳴き叫ぶ声が気になるが、それもご愛嬌。
早朝の散歩で御影用水脇を歩いていると、今年もまた6羽程度の鴨がゆったりと優雅に泳ぎ回っている。そう言えば10年ほど前までこの用水には3羽の飛べないはぐれ鴨が居ついており、その存在をいつも気にしていたのだが、ある年に用水の工事で水抜きをして以来、3羽共にその姿が見られなくなってしまった。知元の人の話では可哀そうな事に一羽は野犬に食い殺されてしまったとのこと。何か今の世の中を象徴している感もあり、寂しくも哀しい想いだった。
この用水の少し上の森の中に数年前にチューダー調の洋館が建ち、結構気になっていたのだが、昨年からその洋館で年に数回お茶とケーキを出す...と言う話を聞き込み、昨年初めて訪れた。洋館は中年の女性の別荘で彼女は埼玉の川越の人。洋菓子関連のかなりな有名人の様で、趣味でケーキなどを安く振舞っており、開店は年に数日でそれも2日間限り。そのケーキと紅茶(数種類あり)が絶品で、ここのチーズケーキを食べたら他は...と言った感じなのである。当然宣伝などもしていないのだが、結構近くの別荘の人なども来ており、口コミで評判を呼んでいる様子。昨年初めてここを訪れて以来もう数回訪ねているのだが、今年もGWの2日間だけ開店しており、早速喜々としてチーズケーキ賞味に訪れた。この日も数組が来店していたが、ぼくにとっては絶品のチーズケーキとともに、前から気になっていたのがジャズのBGM。ジャック・ルーシェなどクラシックのジャズ化ナンバーが何時も掛かっており、そのセンスの良さも気になる所。彼女に聞くとジャズは昔から大好きだとのことで、この雰囲気に合わせクラシックのジャズ化ナンバーを選択しているとのこと。そこでぼくもジャズライターでジャズ番組なども...と自己紹介すると...、丁度今クラシックのチェロ奏者がお客さんで来ているので...と、女性のチェロ奏者を紹介される。彼女は昨年に御主人の新日フィルのバイオリン奏者と共に、御代田に移住して来たとのことで、なんと調布の有名なジャズ喫茶「さくらんぼ」でバイトをしていたのだと言う。この店未だ訪れたことは無いのだが、トロンボーンのライブをメインにしているので良く知られており、トロンボーン奏者の人から時々誘われていた店でもあり、この軽井沢などの東進地区に移り住んできたミューシャンなどの話で結構盛り上がった。
まあこんな感じで、今やこの軽井沢や御代田の長野東信地域では音楽関連の移住者をメインに、新たな親交の輪も拡がっており、何か音楽イベントが出来ないか...と色々話を進めているところなのです。
【今週の番組ゲスト:ドラマーの奥田真吾さん】
新譜『THE BIG BROTHER』から
M1「One for Carlos」
M2「U R D 1 4 Me」
M3「Catch me if you can」
M4「Harvie's tune」