「半導体関連株の上昇続く」
「日銀短観――大企業製造業の業況判断指数3P上昇、先行きには慎重な見方」
「23年度経常利益上方修正」
12月13日の日本株は堅調な展開でした。引き続き、半導体関連株が全体を牽引しています。半導体製造装置メーカーでは、ディスコ、ウシオ電機、SCREEN等が高値を更新しています。
ディスコは12日に「省エネ半導体を10倍速く切断する装置を開発」と報じられました。同じ12日に会社側からはSiC(シリコン・カーバイド)など高硬質素材向けにチップ分割装置を開発」との発表がありました。今週に入ってから大幅高です。
ウシオ電機は13日、「アプライドマテリアルとの最先端半導体パッケージ市場向け次世代露光技術開発における戦略的パートナーシップを締結」、「ウシオとアプライド マテリアルズ、AI時代のより強力なコンピューティングシステムを可能にする画期的デジタルリソグラフィ技術を発表」等の発表を行い、プライム市場の上昇率上位となっています。
個別企業の材料に対して極めて敏感な株式市場です。
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日銀は13日、短観を発表しました。調査回答期間は11月9日~12月12日です。
大企業製造業の足元の業況判断指数は「+12」となり、9月調査の「+9」に対して3P上昇しました。非製造業は「+30」となり、9月調査に対して3P上昇しました。
「先行き」の業況判断指数は、製造業、非製造業とも低下します。製造業は足元と比べて4P低下の「+8」、非製造業は6P低下の「+24」となりました。
事業計画の前提為替レート(今23年度下期)は、ドル円が139円97銭(9月調査135円88銭)、ユーロ円が149円03銭(同144円66銭)でした。
利益計画を以下に示します。
23年度経常利益計画(全規模合計)
(カッコ内は9月調査時計画)
全産業 +4.0%(-2.7%)
製造業 +2.4%(-4.7%)
非製造業+5.2%(-1.0%)
上記のように、経常利益見通しは大幅に上方修正されました。9月調査時には全産業で2.7%減益予想でしたが、4%増益に転換しました。
23年度の上期と下期に分けると、製造業の下期計画の改善し、非製造業の悪化が浮き彫りになります。
23年度経常利益計画
上期 下期
全産業 +11.0%-3.9%
製造業 +1.1% +4.4%
非製造業+21.2%-9.4%
なお、9月調査と比べた経常利益合計額の上方修正率は、
全産業+6.8%
製造業+7.4%
非製造業+6.3%
でした。
12月13日午後3時10分記