4月6日の「アサザイ 今日の1社」は、日本和装ホールディングス(2499、東証スタンダード)を放送しました。
今回は、代表取締役社長 道面 義雄 様にお越しいただき、事業内容や強み、重点施策等についてお話を伺いました。道面 様は、きもので収録にお越しくださいました。
ぜひ最後までお読みいただき、収録の写真もご覧ください。
井上哲男より取材後記が届いております。
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取材後記
日本和装ホールディングス(2499)(東証スタンダード市場)
ラジオNIKKEIにて収録
お相手は、代表取締役社長の 道面 義雄 (どうめん よしお)様
「きものに関わるすべての方と喜びを共有したい」
▼「無料きもの着付け教室」と「きもの販売仲介業」
1984年に福岡で創業され、日本の伝統文化であるきものを自身で着られる方を一人でも多く増やしたいという思いから「無料きもの着付け教室」を1987年よりスタートし、現在日本全国で約400教室を展開している。
同教室では着付けを教えるだけでなく、きものというモノの価値を知るカリキュラムも導入し、商品の価値を理解した上で、安心して購入したいという消費者のニーズに応えられるよう、なるべく中間マージンが発生しない流通を探り、「きもの販売仲介業」というシステムを開発し、拡大させてきた。つまり、日本和装が中立的な立場で橋渡し、仲立ちをすることによって、日本全国の生産者と消費者を直に結びつけるというビジネスモデルである。
消費者には問屋などを通さずにダイレクトに適正な価格で購入できるというメリットがあり、一方で生産者側にも販売仲介を行う同社が代金回収を代行することから、10日前後という短期間で現金での立替払いが行われるというメリットが生じる。
▼仕立てから検品、納品に至るまで一括管理する体制
また、着付け教室を通じて販売した商品を管理するため、仕立てから検品、納品に至るまで一括管理する体制づくりにも取り組んできた。2003年には社内で縫製を行う「日本和裁技術院」を設立し、独自の縫製基準を設けたことが大きな話題となった。当時は東西で仕立ての基準がまちまちだったのだが、これを統一することにより、全国各地の縫製協力企業全てで同じ基準で仕立てることを可能としたのだ。
そして、全国の着付け教室で注文を受けた商品を管理する「糸の匠センター」を2004年に京都に開設し、ここで縫製レベルの保証や縫製者を特定できる「日本和装」のタグを商品につけ、仕立てから納品まで、徹底した品質管理が行われており、2011年には品質マネジメントの国際基準ISO9001の認証も取得している。
ここで大切にされていることは「しろうと目線」。例えば、一般的な反物や帯のチェックにおいて、検品のプロが「風合い」と見なすようなものを(一般消費者目線に立ち)「傷」とするなど、厳しいチェックが行われている。この消費者目線こそが、業界から「関所」と呼ばれる由縁である。
▼業績は着実に回復基調
今回のコロナ渦で、前々期である2020年12月期こそ営業自粛要請による休業の影響を受け、売上高が減少したが、前期は第2四半期以降、着実に回復基調を辿った。
トピックであるが、友の会事業に関して、子会社であるニチクレ株式会社が昨年12⽉に経済産業省から「友の会事業」(前払式特定取引業)の許認可を受けた。これに伴い、同社は今年1月より「日本和装 友の会」をスタートさせたが、ニチクレ株式会社は、同業他社(中小規模の呉服販売店)の「友の会事業」を請け負う代理店事業に進出し、事業を拡大することを予定している。「友の会事業」を同業他社に横展開することは異例と⾔われているが、着物業界全体を支援し、活性化させるために、具現化を目指すという。同社の想い、それは「きものに関わるすべての方と喜びを共有したい」ということなのだ。
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取材後記は以上です。いかがでしたか。
本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております、ぜひお聴きください!
それでは来週もお楽しみに!
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