6月14日の「アサザイ 今日の1社」はサンセイランディック(3277、東証1部)を放送しました。
今回は、代表取締役 松﨑 隆司様にお越しいただき、事業内容、強み、権利調整能力を使った新たな展開、CSR活動等についてお話を伺いました。
同社は『底地』という、業界内でも専門性の高い不動産を扱っております。
土地や建物といった不動産は、資産価値の高いものにもかかわらず、所有者と利用者が異なり権利関係が複雑になっていることが多く、うまく有効活用されていないケースが意外な程たくさんあります。
同社は、複雑になった権利をひとつにすることにより、それを有効活用できるようにする事で、土地本来の資産価値を取り戻す事業を展開しております。
今回は、井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。
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取材後記
サンセイランディック (3277) (東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は、代表取締役 松﨑 隆司 ( まつざき たかし )様。
「割安感は強い」
▼底地ビジネスを全国で展開
番組でも述べたが、本当にこのような企業と出会うと「上場制度ってこのような会社のために本来あるのだ」と感じる。
その上場であるが、ジャスダック上場が2011年の12月。その後、2014年1月に東証2部に市場昇格を果たし、その11ヵ月後の2014年12月に東証1部に市場替えとなった。
事業概要は、「不動産の再生」をテーマに、底地(借地権が付着している土地の所有権)の権利調整や買取販売、管理などを手掛ける「不動産権利調整ビジネス」。
「不動産権利調整ビジネス」とは、活用が制限され資産価値が低くなりがちな不動産を所有者より買取り、権利関係を調整することにより、不動産本来の資産価値を向上したうえで販売する流れが一般的である。
ただし、この底地ビジネスは、ひとつの不動産にまつわる複数の権利者(地主・借地権者等)が存在し、また、相続などがその発生要因となっていることもあり、複雑化した権利関係を適切な状態に調整し、販売先また仲介者など関係する皆に満足頂くためには、非常に細やかな配慮、それこそ、もつれた糸をゆっくりと解いていくような地道な作業が必要であり、大手不動産会社は、ややもすると"敬遠"する分野である。
そのため、全国にこの底地の権利調整や買取販売、管理などを手掛ける小さな会社は多数点在しているが、7つの支店(本社も含めて8拠点)を持ち、全国展開を果たしているのは同社だけである。
▼勝ち得た「信用力」
同社が地道に事業を拡大させ、全国規模の大手社になったという先行メリットは、それだけでも大きな強みである。また、底地事業は、(上記のように相続等が要因としてあるため)市況に左右されにくいという側面を持つ。
同社は1件あたり1,000万円の程度売上を数百件積上げることにより100億円強の売上を築いている。つまり、リスク分散が十分に図られた状態で、この市況に左右されにくいビジネスを行っているのだ。
「上場で得た信用力が大きかった」と、社長が回顧されたが、税理士や銀行が相談、紹介するのは、特にこのような案件であるからゆえ、「信用力」が、その判断基準となる。同社は、それを勝ち得たのである。
▼「権利調整能力」を培い続けてきた努力
無論、それだけではない。
成長してきた背景には、相手の想いを理解し、相手の言葉・想いを聞き漏らさずに寄り添い、相手に合わせた調整方法をみつける。そして、それには、これまでの実績により社内に蓄積したスキルとノウハウが活かされる。つまり、他社よりも高い「権利調整能力」を培い続けてきたという努力があるのだ。
業績も絶好調。
昨年12月期まで、3期連続の増収、4期連続の増益、そして、3期連続で売上と3利益全てが毎年過去最高を更新中であり、今期もそれを更新する見込みで、社長に手応えを番組のなかで聞くと、「言っている数字くらいは達成できる」と自信をのぞかせた。
昨日時点でのバリュエーションは、PER7倍ちょうど、PBR0.98倍、配当利回り1.53%。
割安感は強い。
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取材後記は以上です、いかがでしたか?
本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。
それでは来週もお楽しみに!
(ウェブサイト)
■サンセイランディック IRサイト
■アサザイ(2017.6.14放送分)オンデマンド配信
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