「FOMC――――"ここ数ヶ月、委員会のインフレ目標2%に向けた更なる進展は欠けていた"」
「FOMC、保有米国債圧縮額600億ドル→250億ドル/月に変更、不動産担保証券の圧縮額は不変」
「パウエル議長"次の政策決定が利上げになる可能性は低い"」
5月1日の米国株式市場では、FOMC後のFRBパウエル議長の会見を受けて、株価が上昇する場面がありました。しかし、その後は押し戻されました。NYダウの終値は0.2%上昇、ナスダック指数は0.3%下落でした。
金利は低下しました。10年債利回りは0.09%P低下して4.59%台でした。原油価格は下落し、約1か月半ぶりの80ドル割れとなりました。
今回のFOMCの声明文には「In recent months, there has been a lack of further progress toward the Committee's 2 percent inflation objective.」が加わりました。「ここ数ヶ月、委員会のインフレ目標2%に向けた更なる進展は欠けていた」と訳されます。
FOMCでは、6月から保有米国債の圧縮額を従来の600億ドルから250億ドル/月に引き下げると発表しました。不動産担保証券の圧縮額は従来から据え置きます。米国債と不動産担保証券合計の圧縮額は、600億ドルとなります。
報道によると、パウエル議長の「it is unlikely the next policy move will be a hike・次の政策決定が利上げになる可能性は低い」との発言があり、それが上昇幅拡大の要因になったとのことです。しかし、株価上昇要因としては長続きしませんでした。
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イビデンは1日、24年3月期決算を発表しました。半導体パッケージ基板等、半導体材料の供給に強みを持つ企業です。25年3月期の営業利益は減益の見通しです。
イビデンの25年3月期計画
売上高3900億円(+5.3%)
営業利益420億円(-11.7%)
設備投資額1850億円(+26%)
減価償却費500億円(+8.6%)
昨年5月に発表した中期経営計画では、24年3月期の設備投資額を1900億円(23年3月期1313億円)としていました。結果的に24年3月期の設備投資額は1465億円にとどまりました。投資が後ずれしています。25年3月期の設備投資額は大幅に増やす予定です。
5月2日午前5時40分記