12月24日（日）に中山競馬場で行われる第68回有馬記念（GI）に出走を予定しているドウデュース（牡4、栗東・友道康夫厩舎）について、追い切り前に行われた武豊騎手の共同記者会見でのコメントは以下の通り。

「自分にとって先週が久しぶりのレースでしたが、思っていたよりもスムーズというか、違和感無く乗れました。やはり競馬に乗っているといいなと思いました。ファンの方々からもたくさん心配していただいたり、励ましていただいたりしましたが、何とか一日でも早く復帰をと思っていて、先週それがかないました。まだ勝っていないので、早く勝ちたいと思っています。

ドウデュースのことは楽しみにしていました。秋3戦、天皇賞（秋）、ジャパンカップ、有馬記念というプランは早くから決まっていましたので、すごく楽しみにしていました。天皇賞当日にけがをしてしまったのですが、テレビで見て応援していました。有馬記念は何とか乗りたいという気持ちでリハビリをしていました。去年、一緒にダービーを勝つことができて、頼もしいパートナーですし、支えになる馬です。けがをした当初はジャパンカップに乗れるかと思っていたのですが、なかなか良くなりませんでした。ですが、有馬記念は何とかという気持ちは強かったです。

先週は、天皇賞（秋）の一週前追い切り以来の騎乗だったのですが、相変わらずいい動きをする馬だというのが率直な感想で、状態としては良さそうだなと思いました。天皇賞（秋）の前も動きは良かったのですが、今思えばちょっとまだ重さもあったのかな、という気もします。その後、厩舎スタッフからも、使って良くなってきているという報告を受けていましたし、先週はいい動きでした。状態がいいということは聞いていましたので、ある程度、ラストは伸ばして大丈夫ですという感じでした。いい動きでした。

デビュー当初とは比較にならないぐらい馬は良くなっていますが、この秋、細かい部分でいいなと思うのは、直線に向いてすぐに左手前を出してくれるところです。今回、右回りの中山というのを考えると、いいなとは思います。以前は右手前ばかり出して、左手前をあまり出したがらないところがあったのですが、それが今は無いです。

ドウデュースで有馬記念に出られるというのはワクワクします。（6年ぶりのクリスマスイブ決戦になるが、との質問に）たまたまでしょうが、ディープインパクトで勝った時とキタサンブラックで勝った時が12月24日で、それはまわりから言われて気づいたのですが、今年もそうかという感じです。

中山では2回走って2着と3着ですが、当時よりは力をつけていますし、決して右回りや小回りが苦手というわけでもないですので、それほど気にはしなくていいのかなとは思っています。距離も、2400mでダービーを勝っている馬ですから、大丈夫だと思います。

イクイノックス以外の強い馬が全部出てきたような感じがします。有馬記念ですから、大一番ですから、みんな目標のレースだと思います。当然勝ちたい気持ちは強いです。何度も乗っている馬ですし、枠順や馬場状態がわかってから深く考えたいと思っています。いい枠が当たればいいと思っています。ただ、レースへ行っての戦法が少ない馬ではないので、どの枠が当たってもそれなりに大丈夫ではないかと思います。

去年、一緒にダービーを勝ったのですが、そのあと凱旋門賞で悔しい思いをしたり、今年は京都記念を勝ったのですがドバイではレースに出ることができなかったりと、ともに苦しい思いもしてきている馬です。今回、それをすべて晴らせたらいいなという思いは強いです。馬の状態はいいと聞いていますし、自分自身も先週復帰できて、今週は一叩きして（笑）自分も良くなっていると思います。いよいよ大一番という気持ちで、非常に楽しみにしています。必ずいいレースをしたいと思っていますので、応援してほしいです」

（取材：三浦拓実）