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2022年の天皇賞(秋)から国内外のGIを6連勝し、歴代1位となる22億円を超える賞金を獲得したイクイノックス(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)の引退式が16日(土)、中山競馬場で行われた。イクイノックスは今後、北海道勇払郡安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬となる予定。

引退式での関係者コメントは以下の通り。

馬主 有限会社シルクレーシング 米本昌史氏
「本日は肌寒いところ、イクイノックスの引退式にお集まりいただき誠にありがとうございます。イクイノックスは2年余りの競走馬生活ではございましたが、2歳3歳の成長期はレース後の疲れによる反動も大きく、馬の体調を見ながらのレース選択となりました。そのような中、ジオグリフ、ドウデュース、パンサラッサなど、本当にたくさんの良いライバルにも恵まれ、切磋琢磨する中で、天皇賞(秋)、有馬記念とGIを2つ勝つことができました。

4歳となりました今年、ドバイシーマクラシックでは世界の強豪をしたがえ完勝。一躍世界のトップホースとなりました。帰国後、宝塚記念を優勝した後、ノーザンファーム天栄に放牧に出ました。記憶にまだ新しいのですが、今年の夏というのは酷暑と言ってもいいぐらい厳しい夏でございましたが、夏負けすることなく、この馬はさらなる成長を遂げておりました。天皇皇后両陛下の御行幸啓を賜った先の天皇賞(秋)では1分55秒2というレコードタイムで走り抜け、ラストランとなりましたジャパンカップでは、レース後、想像を超えるこの馬のパフォーマンスに感極まったクリストフ・ルメール騎手の姿がありました。この秋の完成形とも言えるこの馬の走りは、力強くしなやかで美しいものであり、見るもの全てを魅了するものであったと思います。

ここまで育ててくださいました木村哲也厩舎の皆様、美浦トレーニング・センターの皆様をはじめ、関係者の皆様、そしてノーザンファームの皆様に『本当にありがとう』と思っております。そして、このチームが凄まじいプレッシャーの中、馬に向き合い、結果を出し続けることができたのは、出資会員の皆様はもちろんですが、いつも暖かく見守ってくださったファンの皆様のおかげです。深く感謝申し上げます。

イクイノックスは競走生活を終了し、北海道の社台スタリオンステーションにて種牡馬として第2のキャリアをスタートいたします。早ければ、4年後の2027年には、イクイノックスの子供たちがデビューしてくることでしょう。どうかイクイノックスの子供たちにも温かいご声援をよろしくお願いいたします。

最後になりますが、2年あまりの間、本当にいつも温かいご声援をありがとうございました。そして、イクイノックス、ありがとう。あなたの素晴らしい走りを脳裏に焼き付け、父イクイノックスという競走馬がまたこのターフを躍動することを楽しみにお別れしたいと思います。本日は誠にありがとうございました」


木村哲也調教師
「本当に夢の中という言い方だったり、夢中でやってきたりとか、そんな凝縮された2年間でした。引退の日を迎えて本当にホッとしています。私事にはなるかもしれないのですが、イクイノックスの子供で東京2400mのGIレースにまた、スタッフと共に戻ってきたいなというふうに思っています」

クリストフ・ルメール騎手
「ジャパンカップの後、レースが終わってからスタンド前に行ったときのファンの反応を見たらすごく感動しました。イクイノックスのパフォーマンスは本当に凄かったので、僕も信じられないと思いました。イクイノックスは最初から能力を見せてくれました。絶対、スーパーホースになれると思っていました。やっぱりフィジカルとメンタルは凄かったです。レース毎に良くなっていきました。みんなのおかげで素晴らしい馬になり、世界一になりましった。やっぱり、イクイノックスの走り方、パフォーマンスを忘れられないです。イクイノックスの子供にはもちろん騎乗したいです。期待しています。アーモンドアイとイクイノックスの子供はまた世界一になります」


阿部孝紀調教助手
「他の馬とは違う、首の上下の使い方、本当にもの凄い動きで、自分自身も毎日毎日びっくりしていました。ちょっと寂しい気持ちはあるんですけど、次のステップに向けてまた頑張ってほしいと思います。イクイノックスとの思い出は、もう全てですね。皐月賞とダービーで負けてしまったので、それがものすごく悔しいです。子供たちにも頑張って欲しいです」


楠友廣厩務員
「基本的にとてもおとなしくて穏やかな馬ですが、寂しがり屋で、凄い繊細な心も持ちながら、凄い繊細な部分とたくましい部分両方を兼ね備えた馬だという印象でした。とにかく無事にイクイノックスが引退を迎えられたことで、何よりホッとしている気持ちが一番大きいです。『本当にお疲れ様』と『ありがとう』を伝えたいです」


生産者 ノーザンファーム 木實谷雄太氏
「度のレースも、どのレースに向かう過程も思い出深く、一言では言い表せないのですが、私たちの取り組みに全力で応えてくれたイクイノックスには本当に感謝の気持ちしかありません。また、このような成績を残すことができたのも、レースに向けて調整してくださった木村調教師、厩舎スタッフの方々、そして応援してくださった出資会員の皆様やファンの皆様のおかげでして、改めて感謝申し上げたいと思います。イクイノックスは『馬を通して世界中の人々を幸せにする』というノーザンファームの企業理念を最も体現してくれた1頭だと思っており、今度はその子供たちで、多くの皆様に感動を与えられるような馬を送り出すべく、スタッフ一同技術向上に励んでまいります。応援、本当にありがとうございました」


(JRA発表)

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