10月29日（日）に東京競馬場で行われる第168回天皇賞・秋(GI）に出走を予定しているヒシイグアス（牡7 美浦・堀宣行厩舎）について、追い切り後の堀宣行調教師のコメントは以下の通り。

(前走を振り返って)
「春の疲れの確認と、暑さを考慮しての函館滞在ということと、スムーズに秋競馬を迎えられるように札幌記念を叩いておきたいという考えでした。特にこの馬は道悪が不得意ですので、それが大きく結果に影響したと思っています」

(調整過程は？)
「もともと、一時期トモのバランスが崩れていた時期があったので、重馬場を走った後ということで、その疲れを見極めるということが一つ、大きな作業でした。そちらの方は、悪かった時と比べればだいぶ整って来ていて、今は調教の方もバランスが崩れていた時のように加減しなくても、行える状況になっていました。ただし、札幌記念の後回復を促すために緩めた部分があって、この馬は特に、緩めると過剰に緩んでしまうところがある馬なので、その辺を整えてくるのがこの中間の課題でした」

(今朝の最終追い切りについて)
「先週までの状態が、やはり9月に帰って来た時に暑かったので、その辺への配慮もあり緩さも思った以上にあったので、少し調整は遅れ気味でした。しかし、身体のバランスは整って来ていたので、少しやっていける状況だったので先週からピッチを上げていて、今日の最終追い切りも当該週としては少ししっかりめに負荷をかけています。ただし、まだ良い時と比べて80パーセント、もう少し上がって来ているかなくらいという最終追い切りが終わっての印象です」

(精神面での充実は)
「もともと晩成の傾向を示していて、その中で心身のバランスがとれないところが若いうちにはありました。歳をとってその辺の激しさもなくなってきて、取り扱いも含めて良い方向に向いているとは思いますが、一時期トモのバランスが崩れた時期があって、そのときはそちらに最大の配慮をしなくてはいけなくて、ローテーションや調教の方も影響を受けたので、良い時期を先延ばししているというかそんなイメージです。

今回、7歳になりますが心身のバランスはとれていますし、去年や一昨年に比べれば調教の方もしっかり出来るような状況が出来ています。7歳ですが、持って生まれた能力を発揮していってくれればなと思います」

(取材：藤原菜々花)