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10月29日(日)に東京競馬場で行われる第168回天皇賞(秋)に出走を予定しているジャスティンパレス(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)について、杉山晴紀調教師の追い切り後の共同記者会見でのコメントは以下の通り。

「前走の宝塚記念は、春、3000m、3200mと長いところを使ってきて、距離が短くなりましたので、追走とかがどうかと思っていたのですが、しっかり手応え良く流れに乗って、最後までしっかり走ってくれて、成長を感じるレースだったと思います。勝負所で上がってくるところから最後のゴールまでの感じや、イクイノックスとの着差を見ても、確実に3歳の時よりも馬は成長していると思いました。3歳の時に比べると明らかに強くなっていると思わせるには十分な内容だったと思います。

ゲートの駐立状態などは、毎回ヒヤヒヤというか、ドキドキするのですが、今まで鮫島克駿騎手であったりルメール騎手であったりがタイミングを合わせてスタートを切ってくれていると思います。トレセンで練習している時はレースの時のように中で暴れたりしませんので、何とも言えないのですが、今回もおそらくそれほどじっとはしていないのではないかと思います。

一週前の追い切りは、久々なので、終いしっかりやるようにという指示を出しました。年齢を重ねてきて、追い切りでべらぼうに動くとか、そういう感じでは無くなってきていましたが、追ってからの反応はしっかりしていましたし、内容は、休み明けとしては十分合格点だったのではないかと思います。春はコンスタントに使っていて、ある程度馬が動ける態勢にある状態での仕上げでしたので、比較的楽というか、やりやすかったのですが、今回は間が空いているぶん、二週前の追い切りが少し物足りないという感じでしたので、一週前はどれだけ動くか見ていましたが、ある程度態勢は整ったと見ています。

横山武史騎手には、追い切り前に、行きっぷりが良くて抑えるのが大変という話を伝えていたのですが、実際、道中は腕が疲れるぐらい行きっぷりが良くて大変だったと言っていました。ただ、それでもゴーサインを出してからの反応はすごく速かったし、やはりGI馬だと、前向きなコメントをもらえました。

いつもこの馬に関しては当該週もCWで追い切っていたのですが、今までの関東遠征の時のレースのパフォーマンスや状態を見て、長距離輸送の時は一度当該週を坂路で抑えようと思っていましたので、今回、当該週の追い切りとしては初めて坂路でやりました。一週前まででプレッシャーはかなり強く与えていましたので、当該週はサラッと、自分の厩舎はこのパターンが多いので、それにはめていったような感じです。バランスも含めて、確実に馬は動ける態勢にあると思いますし、スイッチもかなり入ってきていると思います。

春は長距離のレースで強かったのですが、本質的には、個人的には中距離馬だと思っています。東京の2000mというのは適距離だと思っています。どうしても3コーナーから4コーナーでペースが上がった時に一瞬モタつくところがある馬ですので、直線が長い方が良いイメージがわきます。今まで東京の2000mは走ったことが無いので、やってみないとわからないというところは本音としてありますが、ベストの舞台に近いと思っています。

この馬もGI馬の仲間入りを果たしていますし、気後れするつもりは個人的には無いです。GI馬として、府中の伝統あるこのGIレースに有力馬の一頭として参戦できるのは調教師冥利にも尽きますし、非常に楽しみにしています。イクイノックスには敗れていますし、その他の馬も揃ったという印象ですし、勝つのは簡単なレースでは無いことは十分わかっています。その中で、ジャスティンパレスもチャンスがあると思って当然レースに臨むわけで、勝つためにどうしたらいいかというのを、ジョッキーともしっかりこれから話をして、作戦を練っていきたいと思います。

おかげさまで、この春、天皇賞を勝たせていただくことができ、GI馬として秋に向かうわけですが、この夏しっかり北海道で英気を養って、リフレッシュして、またひとつ成長した姿を競馬場で皆さんに見ていただけたらと思っています。出る以上は勝ちに行くつもりですので、応援よろしくお願いします」

(取材:三浦拓実)

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