22日（日）に京都競馬場で行われる第84回菊花賞（GI）に登録しているソールオリエンス（牡3、美浦・手塚貴久厩舎）について、追い切り後の手塚貴久調教師のコメントは以下の通り。

（前走のセントライト記念2着を振り返って）
「とても良い夏休みを過ごして、セントライト記念に向かうにあたっては順調に行きました。外枠だったということで、オーナーとジョッキーと三者で相談しまして、負担がかからないように、不利のないように、枠なりの競馬をしようということで、あのような競馬になりました。2着という残念な結果でしたが、幸い使った後のダメージもなく、レース後は安堵しました。
春は後駆に弱いところがあって、いろいろコーナーで膨れるなどしていました。それも夏休みが終わって帰ってきて調教を重ねて、そういったところも見られず、しっかりしてきたのかなという印象です。レースも春の頃の危ういようなコーナリングなどでクエスチョンマークがつくようなところもありませんでしたし、良かったと思います」

（前走後の調整について）
「レース後は菊花賞を使おうということで在厩でやらせてもらっています」

（調教過程を振り返って）
「中4週で、本数はそれほどたくさん必要がないだろうということで、1週前だけはいろいろなところでプレッシャーを与えて調教したいなと思っていました。時計も動きもしっかりとやろうと思いまして、結構強めの内容だったかなと思っています。
セントライト記念の時も仕上がりは割と良かったかなと思っていましたので、一度使ってすごく良くなったという感じではないですが、順調にいろいろなところでガス抜きがされています。馬にプラスに向いているのは間違いないと思っています。
今週も併せ馬はしましたが、先週と違って、馬にあまりストレスをかけずに、最後だけスムーズに加速できるようなイメージで乗ってもらいました。時計的にも最後の伸び脚は軽やかで、すごく良い最終追い切りでした」

（初の関西への輸送について）
「ずっと関東圏で競馬をしている馬なので、初めての長距離輸送があるのは不安な点ではあります。過去にGIを使う馬を手掛けた時にも、能力がある馬は割とクリアしてくれますし、あまり心配しないようにはしています」

（今回のレースに向けて）
「イメージとしては、阪神の3000mよりはこの馬に合っているのかなと思っています。同世代で初めて3000mを走る馬も多いことを考えると、悪いイメージではないです。
今までの競馬を見ていると、末脚に魅力のある馬だと思っているので、京都の外回りで直線も長いですし、そこが一番プラスかなと思っています。阪神だとどうしても内回りになってしまいますので、競馬の仕掛けどころだとか、いろんなところで難しいと思っていました。今年から京都に戻るのは良かったなと思っています。
流れは分からないですね。スタートしてあまり出て行かないタイプなので、ベストポジションを最初から取れるような感じでもないですが、その辺はジョッキーがいろいろ考えながら乗ってくれると思います。展開やペースはあまり考えないで、馬の実力を発揮できれば良いかなと思っています。
相手関係は、ダービー馬もいますし、その時の3着馬も出てきますし、トライアルの神戸新聞杯を勝った馬もいます。相手にとって不足はないですし、強い相手だとは思っています。
（父の）キタサンブラックは菊花賞を勝ったわけですが、この馬も皐月賞馬という勲章を一つ持っています。一つのみならず、もう一つ二つ獲れる器ではないかと思っていますので、菊花賞がその二つ目になれば嬉しいなと思っています。何とか二冠を獲れるように努力して順調に来ていますので、ファンの皆さんにも応援していただければ良い結果が出るのではないかと思っています」

（取材：米田元気）