12月10日（日）に阪神競馬場で行われる第75回阪神ジュベナイルフィリーズ（GI）に出走を予定しているアスコリピチェーノ（牝2、美浦・黒岩陽一厩舎）について、追い切り後の黒岩陽一調教師のコメントは以下の通り。

「新馬戦は後ろから直線で差し切る形になりましたが、重賞で相手が強くなるとそう簡単な競馬にはならないと思いましたので、前走では、まずはしっかり位置を取りにいかなければいけないというところをテーマに臨みました。位置を取りに行って、しっかりそこで折り合えて、操縦性の高さを確認できて、力強いレースだったと思います。血統的にも気持ちが昂りやすく、2戦目でそこを心配していたのですが、2戦目でも冷静なレース運びができましたので、まだまだ成長できると思いました。決して早熟ではないと思います。

レースの上がり時計が33秒3で、切れているような数字ですが、調教でもそうですし、騎乗した北村宏司騎手の印象もそうなのですが、決してスパッと切れているタイプではないので、距離はマイルの方がいいのではないかと思っています。前回見せてくれたような、操縦性の高さと、長く力強い脚を使ってくれるところが、この馬の持ち味です。

夏場、暑い時期に競馬をしましたので、回復には時間を要しましたが、回復軌道に乗ってからはいい調整が出来ています。だからこそ、一週前追い切りはしっかりやって、その後も無事に過ごすことが出来ました。思い描いたように、順調に調整が出来ています。

一週前追い切りをしっかりやった後でも、体調面、精神面、すごく良かったので、きょうの最終追い切りでもしっかり負荷をかけようというところで、直前だからといって手控えすること無く、しっかり調整出来たと思います。今までよりは積極的な内容のトレーニングをしてきているのですが、それでも食欲も安定していますし、気持ちの昂りも無く、操縦性も安定していますので、そうしたところに体力面や精神面の成長を感じます。

初めての右回りになりますが、コース形態として、大きなコースでワンターンというのが合っていると思いますので、その形態での右回り・左回りはあまり心配していないです。

今回も順調に調整を進めることが出来ましたし、阪神でも力強い走りをお見せできると思いますので、応援よろしくお願いします」

（取材：三浦拓実）