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 31日(日)に東京競馬場で行われる第129回目黒記念(GII)に登録をしているヴァーゲンザイル(セン7、美浦・田村康仁厩舎)について、追い切り後の田村康仁調教師のコメントは以下の通り。

(前走のメトロポリタンS3着を振り返って)
「あのレースを使おうということで、入念に準備をしてまいりました。非常に良い状態で出走しました。馬場が良い状態だったので、割と前にいた方が良いというのは分かってはいました。しかし、あの馬の性格などを考えると、どうしても前半はジョッキーが無理をしてせっつくような形を取ると、馬が嫌になってしまうのです。馬がやる気になるまで待って、その気になってから動き出そうとなると、どうしても位置取りが後ろになってしまいます。終いは良い感じで追い込んで来ましたが、さすがにオープン馬相手だったので、最後は届かない結果になってしまいました。
負けはしましたが、あの馬なりの非常に良いパフォーマンスはしてくれたと思っています。もう少し位置取りを前にすれば良かったのだとは思いますが、それがあの馬の個性です。そこを重視してあげてのレースだったので、仕方がないですし、満足もしています」

(前走後の調整について)
「この馬は、1回使うと、少しだけ気持ちを楽にさせた方が走ります。前回の競馬が終わってから、山元トレーニングセンターへ放牧に出して、また厩舎に入れ直してというサイクルをいつも取っていますが、今回もそのやり方をさせてもらって、仕上げてきました。休み明けが一番走りますが、体調が良い時というのは、割と背中が疲れていなくて分かりやすいのです。今は背中の疲れもないですし、気持ちがすごく充実しています。稽古の動きも申し分ないですし、今日の動きも全く問題ありませんでした。非常に良い状態で、今日の調教まで来ています」

(最終追い切りについて)
「この馬は息さえ作っておけば、自分でもきちんと体を作ってくれる馬です。今日は予定通りの調教メニューでした。全開までやる必要がないですから、さらっと息を整える程度の調教で、きっちり出来上がったと思います」

(東京芝2500mについて)
「東京競馬場と中山競馬場と両方とも勝っていますし、右回りも左回りも苦にすることがありません。問題ないと思っています。良い馬場状態で走らせてあげると、この馬は非常に良いパフォーマンスを発揮できるという気がしていますから、当日馬場があまり荒れることなく、この馬が気持ちよく競馬ができる状態にしてあげると、それなりの結果になるのではないでしょうか。そこ(雨予報)だけが少し心配なのですが、そう言いながら先週も天気予報が外れていますので、うまく外れてくれると良いですね」

(今回のレースに向けて)
「とにかく急かさない方が良いです。以前に田辺騎手で勝った時も、全くハミを取っていかないので、普通は心配になります。しかし、"厩舎の方から、この馬はこういうタイプの馬だから、とにかく馬のエンジンがかかるまでは動くなという指示だったので、その通りにしたら中山で勝てた"と言っています。実際そうなので、もうジョッキーがどこまで我慢できるかだと思います。馬の状態は非常に良いと思います。仕上げに関しては全く問題ありませんので、あとは当日、馬はやる気になって、エンジン全開になるかどうかです。それと馬場状態ではないでしょうか。十分(重賞を)狙える才能を持った馬だと思います。ここは一つ勲章を獲らせてあげたいです」

(取材:米田元気)

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