お知らせ:

競馬実況web

 12日(日)に阪神競馬場で行われる第75回桜花賞(GI)に登録をしているルージュバック(牝3、美浦・大竹正博厩舎)について、追い切り後の大竹正博調教師と戸崎圭太騎手のコメントは以下の通り。

・大竹正博調教師
(前走のきさらぎ賞を振り返って)
「思いのほか、前にポジションを取ったので、少しヒヤッとはしました。後でレースのラップを見たら、前半がけっこう遅かったので、自然と押し出される形で、3番手を追走したのかなと思っています。一見、ハミを噛んでいるように見えたのですが、乗り役に聞いたら、しっかり折り合っていたということでした。そのまま道中は淡々と行ったのですが、4コーナー手前でポルトドートウィユが仕掛けてきて、少し被される勢いでした。しかし、肩ステッキを入れて反応させて、最後はそこからエンジンがかかって、突き放すという競馬でした。一瞬ヒヤッとはしましたが、あまり心配する必要はなかったのかなという勝ち方だったので、強い内容でした。輸送もクリアしてくれましたし、懸念していた右回りもしっかりと結果で応えてくれました」

(負かしてきた相手も重賞を勝っているが?)
「それは皆さんが物差しで計って、そういう風におっしゃっているのだと思いますが、一緒に戦ってきた馬たちが成績を出してくれるのは嬉しいことです。他にも対戦してきた相手も、この後活躍してくれればと思っています」

(前走後は2ヶ月休養、その間の調整について)
「さすがに京都への直前輸送で競馬をした後だったので、放牧に出した牧場の方の話を聞いたところ、最初はやはり疲れが出ているかなということでした。十分ケアに時間を割いた後はすぐに通常メニューに戻しました。入厩間際では時計もしっかり出していました。イメージしていたよりは、良い状態で(厩舎に)帰ってきたという印象です」

(厩舎に戻った馬の様子は?)
「特に変わらずいつも通りです。入厩当初はかなり元気が良く、尻っぱねなどをしていました。今はそういったところもなく、無駄なことはしなくなりました」

(最終追い切りについて)
「予定より3秒ほど速かったです。この雨で手綱が滑ってしまい、それを馬がゴーサインを勘違いしてしまったみたいです。向正面からハミを噛み出して、この時計が出ました。時計は速いのですが、内容としては十分だったと思います。単純に引っ掛かったわけではないので、こちらの指示に少し勘違いしてしまったみたいですが、やってきたことに対しては、馬は応えています」

(関西への直前輸送について)
「近年、関東馬が栗東滞在という形で、桜花賞に臨むというスタイルがかなり定着してきました。私自身も数年前にフレンチカクタスという馬で、そのような形を取っていました。しかし、今は美浦の坂路もしっかりと負荷がかかりますし、何せこの馬はずっと同じスタイルで貫いていこうと考えていたので、その辺に関しては特に問題はないと思っています」

(阪神芝1600mというコースについて)
「阪神は、東京に次いで長い直線のコースなので、距離短縮に関して懸念されている方も多いとは思います。しかし、むしろこのコースとしては、距離短縮でも補えるものなのではないでしょうか。流れ云々よりも、乗り手の指示にちゃんと従うかどうかということをやってきたので、問題はないと思います。相手云々よりも、馬と乗り手とのコンタクトの問題だと思っていますので、頭数が多くなっても関係ないでしょう」

(大竹調教師自身は2度目の桜花賞挑戦で、GI初制覇のチャンス)
「開業して7年目なのですが、まだ2回目ということで、ちょっと寂しいかなと思います。前回(2011年)は震災の後ということで、その思いも馬にぶつけて本番に臨む形を取りました。今回はあくまで自然体で、馬の能力を引き出していける作りということで考えているので、前回ほどのプレッシャーは自分自身にないですね。競馬はやってみないと分からないので、獲れれば一番良いのでしょうが、まずは無事に帰ってきてくれればなと思っています」

(どんなパフォーマンスを見せてほしいか?)
「見ての通り、末脚の捌きというのは独特のものを持っています。今回もそれがファンの皆さんにお見せできればと思っています。あまり私が鼻息を荒くしても、馬がどうなるわけでもないので、自然体で行こうと思っています。そうすれば、自ずと彼女は期待に応えてくれるでしょう。GIの舞台でも、彼女はここを通過点という形で、今回の競馬に臨んでくれればと思っていますし、それだけの馬だと思っています。管理している調教師という立場よりも、私自身も彼女の一ファンとして、阪神競馬場に送り出せればなと思っていますので、私と一緒に彼女を応援してあげて下さい」


・戸崎圭太騎手
(前走のきさらぎ賞を振り返って)
「初めての右回り、牡馬相手、初重賞といろいろ課題はあったと思います。しかし、難なく一つ一つクリアしてくれて、強いパフォーマンスを見せてくれました。2戦とも強いパフォーマンスを見せていますので、期待はありました。それに応えてくれたという感じです」

(この馬の乗り味は?)
「本当に全身を使って走るという感じです。バネがあるといいますか、乗っていても気持ちが良いです」

(3戦終えて成長した点は?)
「馬体の方は、数字的には変わっていないのですが、中身がしっかりしてきたなという走りでした。精神的な部分も、(テンションが)上がらなければいいなと、初戦から気にはなっていましたが、一戦一戦落ち着いているというか、前走は本当にどっしりした感じでした」

(今回のレースについて)
「右回りも克服していますし、1600mといっても阪神は広いですから、さほど心配はしていません。どんな流れでも対応できる強さも持っています。(多頭数については)桜花賞ですし、たくさん出走していただいて、盛り上がってくれたら良いなと思っています。他にも無敗だったり、良いパフォーマンスをしていたりする馬たちもいますので、盛り上がるレースができるのではないでしょうか。(私自身、去年2着と)悔しい思いをしていますので、その辺りも心に置いて、騎乗したいです。馬も順調に来ていますし、課題がありながらも、一戦一戦クリアしながら成長をしてくれるので、ビックリすることも多いです。無敗でGIを迎えるわけですが、このまま無敗で、良いパフォーマンスで終えたいです」

(取材:米田元気)

お知らせ

お知らせ一覧