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9日(水)大井競馬場(雨 稍重)ではダートグレード競走、第16回ジャパンダートダービー(JpnI ダート2000m)が行われ、JRAの2番人気カゼノコがゴール寸前ハナ差で大井のハッピースプリントをとらえて勝利。ハッピースプリントの南関東3歳三冠はならなかった。

浦和のエスティドゥーラが逃げ、JRAノースショアビーチが2番手。ハッピースプリントは3番手を進み、マキャヴィティ・ランウェイワルツ・メイショウパワーズ・フィールザスマートとJRA勢がその後ろを追走。カゼノコは1コーナーを最後方で回り、向正面でポジションを上げていった。3コーナーでノースショアビーチが先頭に立ち、ハッピースプリントが2番手に浮上。直線ではノースショアビーチと馬体を離すようにハッピースプリントが先頭に立ったが、外から併せ馬でカゼノコとフィールザスマートが猛然と追い込み、ゴールの瞬間はハッピースプリントとカゼノコがぴったり並んだ。結果、ハナ差でカゼノコが勝利。勝ちタイム2分3秒9、勝利騎手は秋山真一郎(JRA)。

2001年トーシンブリザード以来の南関東3歳三冠(羽田盃、東京ダービー、ジャパンダートダービー)制覇が懸かった1番人気ハッピースプリントはハナ差の2着で三冠ならず。ダートではデビュー以来初黒星となった。3着は6番人気フィールザスマート。

カゼノコは父アグネスデジタル、母は2001年のカブトヤマ記念を勝ったタフネススター(母の父ラグビーボール)、牡3歳鹿毛馬。JRA栗東・野中賢二厩舎の管理馬。藤岡範士厩舎からデビューし、藤岡範士調教師の引退に伴い転厩。今年3月に初勝利を挙げ、芝の重賞・毎日杯10着のあと500万下、鳳雛Sと連勝でここに臨んでいた。通算12戦4勝、重賞初勝利。秋山真一郎騎手、野中賢二調教師ともにジャパンダートダービー初勝利。父のアグネスデジタルは2000年のこのレースに1番人気で出走し14着。その産駒が14年後に勝利を挙げたことになる。

<レース後の関係者のコメント>
1着 カゼノコ 秋山真一郎騎手
「接戦でしたが、勝ててよかったです。スタートでごちゃごちゃして不利があり、後方からのレースになりました。3コーナー手前から仕掛けましたが、反応は良かったです。直線もいい脚を使ってくれると思っていました。いい馬に乗せてもらい、関係者の皆さんに感謝しています」

野中賢二調教師
「嬉しいの一言です。ホッとしています。輸送もこなしてくれて、状態や雰囲気は心配ありませんでした。自分の競馬に徹してほしいと思っていて、そのとおりに競馬してくれました。位置取りは思っていたより後ろでしたが、脚を使って届かなければ仕方ないと思っていました。去年も(管理馬で)2着で、2年連続で挑戦できる馬を管理できたことは名誉なことだと思います。どんどん強くなっていく馬、これからもっと上を目指したいです。このあとはゆっくりさせてあげて、今後については馬の状態をみて考えたいです」

2着 ハッピースプリント 吉原寛人騎手
「展開は理想的でした。向正面で上がっていった馬がいて、マークされた分、道中は2箇所で脚を使うところがありました。それでも辛抱していて、4コーナーの手応えはとてもよかったです。直線もよく伸びているのですが、それ以上に外の馬に来られてしまいました。悔しいです。自身の伸び脚は発揮しているのですが、外の馬が来た時に踏ん張りきれませんでした。それでも、高いレベルのレースはしてくれました」

(取材:米田元気)

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