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 大井競馬場(天候:曇 馬場:不良)で行われたダートグレード競走・第37回帝王賞(第12競走、4歳以上オープン、JpnI、ダート2000m、1着賞金6000万円)は11頭が出走した。
スタートして1番人気となったJRAのコパノリッキーや外枠の3番人気のJRAのワンダーアキュートも行きかけたが、内枠の2番人気のJRAのニホンピロアワーズが先手を取った。コパノリッキーが2番手となり、3番手がワンダーアキュートとなって向正面に入った。前の3頭の後ろに5番人気のJRAのソリタリーキングがつけて、4番人気のJRAのムスカテールとJRAのシビルウォーは後方の位置となった。
3コーナーを過ぎてコパノリッキーがニホンピロアワーズを交わしてハナに立ち、外にニホンピロアワーズ、その外にワンダーアキュートが差を詰め、ソリタリーキングも動いて接近して4コーナーから直線に向いた。
最後は外のワンダーアキュートがよく伸びて抜け出し、食い下がるコパノリッキーに2馬身の差をつけて優勝した。勝ちタイムは2分3秒5。勝利騎手はJRAの武豊。ニホンピロアワーズを交わしたソリタリーキングが2馬身差の3着となり、5着がシビルウォー、6着がムスカテールとなり、出走したJRAの6頭が6着までを占めた。兵庫のオオエライジンは最後の直線で騎手が下馬して競走を中止した。
ワンダーアキュートは父カリズマティック、母ワンダーヘリテージ(母父Pleasant Tap)の牡8歳・鹿毛馬。2009年1月にJRAデビュー。3歳時から重賞戦線で活躍し、2009年10月のシリウスS(JRA阪神、GIII)で重賞初制覇。2012年にはJBCクラシック(川崎)でJpnIも制覇したが、昨年9月の船橋での日本テレビ盃を制してから惜敗が続いていた。しかし、昨年は3着に終わった帝王賞を制して重賞は6勝目(G1は2勝目)となり、通算成績は39戦12勝(中央25戦9勝)となった。
レース後の関係者のコメントは以下の通り。

1着 ワンダーアキュート
武豊騎手
「格別に嬉しいです。何度もこの馬で悔しい思いをしているので僕以上にスタッフの方が嬉しいのではないでしょうか。状態は良かったし、勝つチャンスはあると思っていました。いいスタートが切れて、外枠だったので内の馬の出方を見て、内の2頭が行ったのでいい形になりました。3コーナーから自分でペースを上げていくしぐさを見せたので、あまり抑えずに動いていきました。いつもどんな馬場でも、どんな競馬場でもキッチリ走ってくれる凄い馬です。」
佐藤正雄調教師
「本当にホッとしています。パドックでも返し馬でもいつもと変わらぬ感じでした。3番手の外は少し厳しいかと思いましたが、他の馬が行ってくれていくらか楽になりました。最後はこれまでの鬱憤を晴らすような素晴らしい脚でした。今後はひと休みして秋に向かうことになると思います。惜敗続きでしたが、やっと勝てて良かったです。これからも応援をお願いします。」

2着 コパノリッキー 田辺裕信騎手
「距離を心配していました。この馬場にしては流れが遅く、弱冠ムキになっていました。向正面で行った時にはハミが抜けて治まったと思ったのですが、直線ではジワジワ離される形となってしまいました。道中嚙んだのが影響したのかもしれません。」

4着 ニホンピロアワーズ 酒井学騎手
「これといった逃げ馬が不在で、他の馬の出方を見ながら枠なりでハナに立つ形になりました。イメージの中にあった競馬ですし、無理なく行けました。道中はリラックスしていて、コパノリッキーが来た時にも動揺しなかったので捌いて外につけました。3コーナーで手応えよく、これはあるぞという感じだったのですが、4コーナーから直線に向く前にモタモタして今ひとつ伸び切れませんでした。ハナに立ったことや道中がどうこうではなく、手応えほどピリッとしませんでした。残念です。」

(取材:小塚歩)

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