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 緑鮮やかな栗東トレーニングセンター。
朝目覚めるとウグイスのさえずりが聞こえ、トレーニングを見るためにスタンドに向かって歩いていると坂路コース入り口の林には山鳩の声がこだましていた。
どんよりとした曇空のもと、心配された雨もほとんどなく各馬の調整が進められた。

 調教スケジュールも後半に入った9時前、馬場整備作業が終わった直後に馬場に入ったマジェスティハーツはゴールドシップの調教騎乗のために来場した横山典弘騎手が騎乗しての調整。2週後の宝塚記念に出走予定のウインバリアシオンを後ろから追いかける形で残り800メートルから外に馬体を併せて直線は双方とも馬なりの手応えのまま軽快に駆け抜けた。

 調教後の関係者のコメントは以下のとおり。

●マジェスティハーツ(中山義一調教助手)

◎新潟大賞典は惜しかったですね。
少し直線に入ってモタれるところがあったのですが、あれは前を行っている馬が楽だったので、それを負かしに行ってああいう形になって後ろの馬に差されたわけです。だいぶこの馬も力を付けていると感じました。ある程度前に行って競馬ができましたし。力の付いてない時期でしたら後ろから行って最後だけという形でした。それがだいぶ力が付いてきてある程度の位置が取れるようになってきていると。ですから、だいぶ力は付いて来ているなとは感じています。

◎今年に入っての2戦、ある程度前に行けているというのは力が付いてきているからということでしょうか?
そうですね。トモ(後肢)に力が付いてきたなというのを調教から実感していまして、それなら別に後ろに位置をさげて競馬をする必要はないだろうと思って。流れが馬に合ったということもあったんでしょうが、馬に力が付いて来ているから位置が取れるんだろうと思います。

◎これからもそのへんの位置取りについてはここ2戦の感じで行けそうですね。
わざと下げることはなくて、(ゲートを)出たなりで行ってくれればいいかなと思っています。

◎前回はかなりの脚を使いましたが、レース後の感じはどうでしたか?
特に使いこまない限り疲れは出ない馬です。間隔を詰めて使うとあまり良くないのでだいたい1ヶ月に1回ぐらいの間隔で使ってきているんですけどね。それで力を発揮できているんだと思います。

◎前回のレース後も心配するところはなかったわけですね。
順調に飼葉食いも落ちることなく、筋肉が傷んでいるということもなかったですね。

◎今日の調教はウインバリアシオンと併せてということでしたが、ご覧になっていてどうだったでしょうか?
横で(ウインバリアシオンンに騎乗して)見ていた限りでは、直線でササるとかいうこともなく、乗りやすそうな感じで、ジョッキー(騎乗した横山騎手)に聞いても「うん、乗り易いよ」ということでしたので、ある程度の感触は伝わったのではないかなと思います。あとはレースに行くともう少しピッチが上がりますから、上がった時にどういう仕草をするのかは流れ次第ですよね。

◎デキそのものとしては上々ということでしょうか。
可もなく不可もなくということで、前からそんなに変わらないですね。

◎今回は横山典弘騎手に替わりますが。
日本を代表するトップジョッキーの一人ですから、全てを任せていいんじゃないかなと思っています。

◎その後、横山騎手はどうおっしゃってましたか? 
「凄く乗り易い馬だね。自分のイメージしたような馬だよ」と言ってましたね。

◎今回休み明け3回目ですが、さらなる上積みが感じられる面はありますか?
馬が調子がいいから勝てるかというとそうでもないので、今回も流れひとつかなと思っています。流れに乗れれば結果は付いてくると思いますけどね。

◎理想のレースパターンはどんなものでしょう?
極端なスローペースはあまり良くないのではないかと思いますけど、ある程度流れてくれればそれなりに対処はできると思います。

◎今回の流れはどう見てますか?
みんなスローは歓迎してないでしょうけど、東京は直線が長いので無理して行きたくないという馬が多いでしょうね。うちの馬としたらちょっと他の(馬が作るペースの)助けがあった方がいいんですけどね。

◎久しぶりの東京コースはどうでしょう?
東京というより比較的直線の長いコースは得意にしていると思いますので、なるべく差し脚勝負に持っていければと思っています。

◎この馬の素質についてはどうでしょう?
まだ緩いところがありますので、もう1年見ていただくと一番上のレベルで競馬ができるようになっていると思います。

◎レースに向けての抱負をお願いします。
うまく流れにのってくれさえすれば、トップジョッキーの腕で何とかなるんじゃないかなと思っています。

(取材:佐藤泉)

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