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6月26日(日)に阪神競馬場で行われる第63回宝塚記念(GI)に登録しているオーソリティ(牡5、美浦・木村哲也厩舎)について、追い切り後の木村哲也調教師のコメントは以下の通り。

(前走のドバイシーマクラシック3着を振り返って)
「オーソリティ自身にとって初めての環境の中で彼自身のタフさもありますが、良い体調に持っていけたとは思っています。着順は残念だったのですが、非常に厳しいレース展開の中でオーソリティ自身はタフな競馬をしてくれました。着順的にはオーソリティを応援して下さる皆様に対しては本当に申し訳ない気持ちではありますし、それは今でも変わりません。オーソリティに対しては感謝の気持ちが沸いたレースでした。
栗東で検疫を受けるところからスタートして、サウジアラビア、転戦してドバイ、環境変化の中で常に彼のタフさ、環境に適応していくという強さは、本来調教師という職業は馬を引っ張ってあげなければいけない立場であろうかなと思うのですが、私自身はオーソリティに引っ張ってもらったというような心持ちでいます」

(前走後の調整について)
「元々、3歳の頃から脚元に不安を抱えながら常に彼のキャリアは経ています。サウジアラビア、ドバイ遠征中も球節の状態などは常に細心の注意と結構ヒヤヒヤする状況の中でやってきました。結果的にそれを乗り越えてくれているのですが、大きなレースを2つ使わせていただいて、まずはドバイが終わってから脚の状態は非常に気になるところで、綱渡りのような気持ちはありました。幸い、その部分については大きな問題はないと確認できましたし、一旦リラックスしてもらって遠征の疲れを取るところから始まりました」

(一週前追い切りを振り返って)
「併せ馬をやらせてもらって、割と長い距離を、割とハイペースで立ち回りました。集中力と、競馬から少し開いてはいるのでいわゆる心肺機能的な部分に刺激を与えたいこともあったので、多少走りの質が雑になってもやむなしというところで、割とハイペースの中で併せ馬をしてもらったというのが先週の追い切りです」

(最終追い切りの評価は?)
「評価は良かったですよ。思った通りにできたので、良い追い切りができたと思っています」

(今回のレースに向けて)
「阪神競馬場で良績が出ていないところはどうしても気になりますが、何ともお答えしようがないですよね。それが阪神競馬場なのか、右回りであるのかは明確な答えを何とかファンの皆様にお伝えせねばというのは根底にはあるのですが、なかなかこの部分がというのは申し開きづらいなと思っています。まず阪神競馬場に行くという輸送に関して言えば、例えば先だって海外に遠征するにあたって飛行機のフライトスケジュールのトラブルとかいろいろあって、当初の美浦の検疫の予定が栗東で検疫することになって、急遽栗東に運ぶことになりました。そこでの環境の変化、輸送しての馬の変化、そこからドバイ経由でサウジアラビアに行く、あるいはサウジアラビアからドバイに行くという輸送に関しては、彼は非常にタフで、へっちゃらにこなしてくれたことは、オーソリティの輸送に関して皆様に言えることです。
右回りに良績がないことは、確かにファンの皆様にとっては注目するポイントであると思っています。私自身がポジティブに捉えている部分とすれば、サウジアラビア遠征をするにあたって輸送検疫を栗東トレーニングセンターで行って、これは本意ではなかったのですが国内最終追い切りを栗東の右回りのウッドチップコースで行わざるを得なかったところで、正直苦手意識はあったのですが、そこでの最終追い切りの動きというのが本当にキャリアハイの動きなのではないかというぐらい非常に良い動きでした。見ている私も乗ったスタッフもびっくりしたというか、素晴らしい動きだったので、そういう意味では今回のレース出走にあたっては、右回りだからネガティブな気持ちになることはあまりないですよね。
あまりメンバーを見たくないというのは変わらないです(笑)。
逃げなければいけないとかフロントポジションにいなければいけないという馬ではないと思っています。サウジアラビアにしてもドバイにしても他に行く馬がいなかったところもあったでしょうし、そのレースにおけるオーソリティの体調が良かったから張り切って行ったというのもあるので、逃げなければいけないとは全然思っていないです。ですから、逃げ馬が多いことには全く執着していないというか、悩みどころではないと思っています。
ファンの多い馬で注目していただいているのは十二分に分かっています。私個人的には彼にGIのタイトルを獲らせてあげたいと思っていますし、当然オーソリティファンの皆様にとっては同じ気持ちであろうかと思っています。私とすれば、ここから日曜日まで馬を見て残り4日間管理したいですし、それを全力でやることはお約束します。日曜日応援していただいてオーソリティの背中を押していただければと思っています」

(取材:米田元気)

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