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29日(日)東京競馬場で行われる日本ダービー(GI)に出走予定のアスクビクターモア(牡3、美浦・田村康仁厩舎)について、追い切り後の関係者のコメントは以下の通り。

アスクビクターモアについて田村康仁調教師

(皐月賞を振り返って)
「非常に状態が良かったし、いけるんじゃないかと思う仕上げでしたし、枠も良かったですからね。行きたい馬がいましたがどうなるかわからないし、ポケットで包まれたくなかったので、騎手には出すだけ出してと指示していました。行く馬がいなかったら、枠がいいんだから逃げてもいいよという話もしていました。

 人気馬が後ろにいたので4コーナーを回ったときにいけるかなと思ったのですが、上位馬は強かったですね。負けてしまいましたが、この馬も時計を詰めていますし、馬場もあまり得意ではなかったことを鑑みると、5着でも仕方がないかなと思っています」

(皐月賞から中5週、中間の調整は)
「山元トレセンで英気を養ってもらい、リフレッシュして、いつものローテーションで厩舎に戻り調整するという、今年に入ってからはいつも通りのルーティーンでやっています。

 昨年まではすごくやんちゃでしたが、弥生賞ディープインパクト記念のあたりから段々とコントロールできるようになり、今朝は皐月賞のときよりもさらに穏やかになっていました。毎週、強い調教をしたあとに少し興奮した状態でゲート練習をするのですが、それも本当に穏やかになっています。今やれることは全部やったかなという気がしています」

(馬体面での成長は)
「体がすごく大きくなっているというわけではありませんが、今朝の調教では前々走や前走よりもストライドが大きくなっているように思いました。先週とは違うと思っていて、もともと前脚が前に出る大きな跳びをする馬なのですが、今朝はさらに前脚が楽に前に出てきていました。今は精神的にも肉体的にも苦しいところがなく、調教だけでみると100点をあげていいという気がします」

(改めて、最終追い切りについて)
「今年に入ってからはこちらが思っているローテーションで競馬に使えているので、息をきちんと整えてあげればと思っていました。やりすぎずに、馬が満足するように走らせて、それでいて負荷はかけるという微妙なところで指示を出しています。今日もきちんとできていたと思います」

(ここまでの調整は思い通り?)
「はい。今年に入ってから常に、自分の中では満足いく仕上げだったので。弥生賞ディープインパクト記念のときも皐月賞のときもそう思いましたし、今回も、今朝の時点では私が理想とする調教をスタッフがきちんとしてくれたので、大変満足しています」

(東京芝2400メートルについて)
「去年はコントロールできずに引っ掛かったりすることがありました。これまで右回りで勝っていますが、左回りでも調教できれいに回ってこられます。左手前も右手前もきちんとできますし、今は感情のコントロールが利いているので、去年のアスクビクターモアとは違った形で東京競馬場に行けると思っています。この精神状態だったら2400メートルは走り切れると思っているので心配はしていません」

(そのほか、レースでポイントとなるのは)
「現状、厩舎サイドでやれることは全部やったので、あとは残り数日、怪我をしないように、いい状態で当日を迎えてあげたいです。金曜日に天気が悪いとか、週末ものすごく暑くなるという予報があり、それで馬の体調に変化が出てくることもあり得るので、体調管理をきちんとしてあげることと、枠順と直前までのレースを見て作戦を考えようと思っています」

(田村師自身は久しぶりのダービー出走。思いは)
「何千頭という馬のなかからセレクトされた18頭、誰もが出たいと思っている舞台に出していただけて、陣営としては本当に光栄だと思っています。他陣営も渾身の仕上げで来ていて、このレースに全てを賭けています。そういう緊張感の中で仕事をさせてもらえるのは幸せだと実感していて、ダービーならではだと思っています。幸せなひとときをアスクビクターモアがプレゼントしてくれて、楽しくて楽しくて仕方がない、そんな感じです」

(その上でいい結果を)
「まずは無事に走ってほしいと思うし、ジョッキーにも楽しかったと言ってもらいたいし、馬にも一生懸命頑張ったねと言ってあげたいし。それでなお良い結果がついてきたら、僕の人生でこれ以上のことはないだろうし、これから先もないのかなと。本当に楽しいです」

(取材:小塚歩)

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