お知らせ:

競馬実況web

3月5日(土)に阪神競馬場で行われる第29回チューリップ賞(GII)に登録しているナミュール(牝3、栗東・高野友和厩舎)について、追い切り後の高野友和調教師のコメントは以下の通り。

「(前走の阪神ジュベナイルフィリーズは)内に押し込められる以前の問題で、勝負の面ではゲートの出遅れが致命的でした。2戦目に東京で勝った時に駐立不良が出てしまったので、それを直そうと取り組んできました。しかし、2週の限られた時間で、見た目のバタバタは止められましたが、後ろへのモタれが取り切れずに(実戦では)出遅れてしまいました。出遅れた後の他の馬との動きで、内に押し込められてしまいました。自らが招いた不利が痛かったです。勝負という意味では、4コーナーで観念せざるを得ない位置でしたが、そこから凄い脚で来てくれました。ゴールでは4着でしたが、勝ち馬とはそう大きな差はないところまで詰めていました。しかも、あの日の内の馬場は脚を使えない馬場でしたし、能力は確かだなと思いました。

中間はノーザンファームしがらきで、中2週でGIに挑んだことのリカバリー、そこからの立ち上げをスムーズにしていただきました。背腰の疲れが完全に取れた状態で入厩しました。トモがナチュラルに踏み込める馬で、普通の馬より筋肉を大きく使い、背腰の負担がかかるのですが、(背腰を)良い状態にしてもらったことで順調に調整できたと思います。

まだ3歳の春でそこまで馬体が大きくない馬ですから、すごく負担をかけることはしません。(先週は)リズム良く、元々人との親和性が高い馬で、そのあたりを確認しつつ、動かすべきところは動かそうとやりました。やりすぎず、やらなさすぎずの1週前追い切りでした。

今日は横山武史くんに来てもらっての追い切りでした。前に僚馬を置いて、ゆったりと併せに行って、並ぶ時間を作り、武史くんと馬との親和性の確認をしてもらいました。最後は軽めに仕掛けて、反応を見てもらいました。モニター上は、併せてもゆったり走れていましたし、指示を出した時のギアの入り方、その後の伸びた時のストライドは想定通りでしたが、良く見えました。横山武史騎手は『まだちょっとしっかりしてないところはありますが、乗ってすごく良いですし、反応の良さも素晴らしいです』と、とても良い顔で下りてきてくれました。ここまでやるべきことは出来ている感じはしますね。

舞台は何も心配していません。直線も長いですし、馬の力が出るコースだと思っています。阪神の1600メートルは一番合っていると思います。

今回はゲートをかなり集中的に矯正しました。前回は限られた時間で出来ることをやって、間に合いませんでしたが、今回は計画的にやってきました。ゲートに入れた週は、集中的に、後ろへのモタれを取り切る練習をしました。馬の理解はとても早く、自分が想定していたよりは早く解決に向かったと思います。先週はその確認作業で、モタれていないか、駐立は大丈夫か、ということを確認しました。今日は追い切り後に息を整えてから、横山武史騎手を乗せたまま、ゲート練習をしました。大丈夫だという確認はできましたので、しっかり発進してくれるんじゃないかと思います。

今の社会情勢を見ていると、競馬をさせてもらっているのは平和があってのもので、そのありがたみを実感しています。具体的に自分は何ができるか、というのはなかなかないんですが、自分に与えられた職務を実行して、ファンの方に良い馬を提供していく一心で仕事をしていきます。応援よろしくお願いします」

(取材:山本直)

お知らせ

お知らせ一覧