5月30日(日)に東京競馬場で行われる日本ダービー(GI)に出走予定のシャフリヤール(牡3、栗東・藤原英昭厩舎)について、追い切り後の福永祐一騎手のコメントは以下の通り。
「デビュー戦から期待していましたが、期待通りの走りで非常に良い芝での走りを見せてくれましたので、この馬で来年のダービーに行けたらいいな、とその時点で思うくらい、良い走りをしてきました。
(毎日杯の)あの舞台が合う馬だと思いました。距離に関してはその前の共同通信杯もそうだったんですが、1800メートルだと流れに乗るのに少し脚を使わなければいけないところがあって、その面だけ川田くんには伝えていたんですが、非常に良いポジションを取って良い勝ち方をしました。あそこで勝つことが出来たということが、賞金を加算して皐月賞をパスしてダービーに向かうことができて、非常に大きな勝利だったと思います。
(1週前は)久しぶりの騎乗ではあったんですが、馬も随分成長してくれて馬体重の変化はそうないんですが、身体を大きく見せていました。身体の使い方、身のこなしが以前より良くなっていました。
輸送も経験済みですし、左回りも問題ないです。距離に関しても1800メートルだと少し流れに乗るのに脚を使うところがありますので、2400メートルになるのはプラスになると思います。
無敗の皐月賞馬がいますので、非常に強い馬を相手にしないといけない状況ではあると思いますが、高いポテンシャルを持っている馬ですし、ここまで順調に来ています。強いチャンピオン相手ですが、そこを脅かす走りが出来たらなと思います。
基本的には内枠が有利なコースですから、あまりコースロスなく回れるところだったら良いなと思います。当たったところで考えます。
(作戦は)枠が出てから、ですね。
(ダービーを)勝つ前と勝った後では(ダービーの見え方が)変わってきたところはあります。勝ったという経験則が出来たことで、ある程度目安になるものができました。自分の中の感覚から言うとシャフリヤールは十分1着を狙える素材の馬だと思います。
僕はワグネリアンで勝った時にたくさんのお客さんに迎えられて、昨年は無観客で、今年は人数制限がかかっているということで、また新しい勝った後の景色が見られればと思います。
昨年デビュー時、コントレイルが三冠を達成した日だったんですが、その日にデビューしてこの馬で来年ダービーにチャレンジできたらいいなという思いを持てた馬で、実際ダービーにチャレンジできるというのは非常に騎手冥利に尽きることで、とてもワクワクしています。馬も順調に来ていまして、とても良いコンディションで臨めると思います。簡単なレースではないと思いますが、1着を目指せると思います。強い馬相手に全力でぶつかっていきたいと考えています」
(取材:山本直)