4月19日（日）に中山競馬場で行われる皐月賞（GI）に出走予定のコントレイル（牡3、栗東・矢作芳人厩舎）について、追い切り後の矢作芳人調教師のコメントは以下の通り。

「（前走から待ち遠しかったのでは、という問いに）待ち遠しい、というよりは緊張の日々でした。
ホープフルSに関しては課題が多いな、と思っていたんですが、その課題をすべてクリアしてくれたということで、大変満足のいく結果だったと思います。コーナー4つの競馬、多少重い馬場、折り合い面、様々な課題をクリアしてくれたと思います。
（中山コースは）合っていないと思います。ただ、ホープフルSの時の馬場の重さ、状態と、春の皐月賞の時の馬場状態は違うと思いますので、多少でも軽くなる春の方がベターだと思います。
（一番の能力が）脚が速いところ、というと怒られちゃうんですが、そうとしか言いようがない、バネ、瞬発力、脚の速さがあります。センスの高い馬だと思います。
（皐月賞直行は）前走のレース直後には決まっていました。ホープフルSで課題をクリアできるか、という点でクリアできたので、そうであれば、皐月賞とダービーの2つの目標に照準を絞って戦いたいと思いました。
（帰厩時の印象は）多少の成長はありますが、馬体面にそれほど大きな成長はないかなと思いますけど、気性面含め成長段階にあるというか、少なくとも悪くなってなかったので、それだけで安心していました。
（馬体重については）そこが一番の課題だと思います。そこまで増えていません。
徐々に仕上げてきた馬ですので、同じ体重でも中身が徐々に詰まってきた印象です。
こういう馬は無事が一番で、そういった面では非常に順調に、無事に来られたと思います。
1週前はやはりしっかりと負荷をかけることと、ジョッキーを乗せて競馬が近いと教えること、それがしっかりできたと思います。いつものコントレイルですけれども、やはり素晴らしいなと感じました。折り合い面に気を使いますので、そのあたりを（福永騎手に）聞いたんですが『競馬では大丈夫』と力強い言葉をもらいました。
（今日は）僕の想定通り、指示通りに乗ってくれたと思いますし、折り合い、反応、非常に良かったと思います。前半は折り合いに注意して、ラストだけ反応を確かめる程度に伸ばすという指示でした。坂路は馬場がちょっと重くなっていますが、その中で一際光る動きだったと思っています。（今週になっての変化は）気合が乗ってきた、ということですね。レースが近い、ということを馬が察知したという点で、気合いが乗ってきました。
（サリオスとの初対決といった報道もあるが、特定の馬への意識は、という問いに）サリオス以外にも強い馬はいますので、1頭の馬を意識することは全くありません。
（描いている夢は）もちろんできる限り負けないで行くことですね。この世の中ですので、そういう明るい話題を届けられたらなと思います。
（厩舎の勢いが持続しているが、という問いに）本人はそうは思っていないんですけれども、スタッフが常に勝ちたいという気持ちを強く持って、仕事をしていることが第一だと思います。
ホープフルSを勝った後から、非常に順調に来れました。まだまだ成長途上の馬ですけれども、能力、素質は素晴らしいと思います。競馬場に来ていただけないのは残念ですけれども、テレビの向こう側で馬券を買って応援してもらいたいと思います」

（取材：山本直）