19日(日)に東京競馬場で行われる第80回オークス(GI)に出走予定のウィクトーリア(牝3歳、美浦・小島茂之厩舎)について、追い切り後の共同会見での関係者のコメントは以下の通り。
★ウィクトーリアについて小島茂之調教師
「前走後は放牧に出て、馬の様子を確認して貰って、放牧中にもある程度強い所は乗って貰っていました。帰って来てからは、状態自体は良いけれど若干緩いところがあったので、大一番ですから今朝はしっかりやっておこうと思いました。最後の感覚はジョッキーに任せるけれど、意図としてはちょっと強くやって欲しい、とお願いしました。
(動きは)併せ馬で別の馬に乗っていて、後ろ姿を見て良い動きだなと感じましたし、ジョッキーも乗った後に非常に良いコメントでした。牝馬なので色々と仕上げ方があって、本当にびっしりやる時と、ある程度余力を残してという時もありますが、余力を残しつつも時間の範囲内でやれる事を、10日という制限の中で逆に思い切って出来たのかなと...。追い切った後が一番肝心なのですが、ここまでは本当に順調に来ていると思います。
(フローラステークスを振り返って)ビックリしました。逃げる事しか想像していなかったですからね。ただ、逃げられなかった時にはジョッキーが色々考えてくれるだろうと思っていましたし、馬と戸崎騎手に助けてもらったレースでした。(2400mは)やってみなければ分かりませんが、少なくとも2000mは持ちましたからね。お母さん(ブラックエンブレム)がオークスで一度先頭に立って若干止まったのは距離かな、とも思っていますし、その点をどう補うかでしょう。2000mをこなしている分、戦える余地は十分あると思います。
(母ブラックエンブレムを受け継いでいるような所はありますか?という問いに)ジョッキーにしか分からない感覚だと思いますが、お母さんに乗っていたジョッキーがみんな、良い筋肉をしていると言ってくれます。そういった面は受け継いでくれたのかなという感じです。血統の魅力があるのが競馬で、自分の携わった馬の子供でまたチャレンジ出来ますし、チャレンジの経過は母親とは違いますが、期待を持って臨めるのは本当に幸せですね。
ふた月くらい前まではオークスなんて考えてもいませんでしたが、ここに来て急にグンと良くなりました。最後の調教も良かったので、楽しみにして送り出せます。あとは、皆様の応援を頂ければと思います」
★ウィクトーリアについて戸崎圭太騎手
「今朝の追い切りは前に馬を置いて、それを追いかける形でしたが前回よりも落ち着きが見られました。ゆったりしている感じでしたし、直線でどんな反応をしてくれるかなと思いましたが凄く良い反応でしたね。ギアも入って、良い動きをしていました。
前回は先生の指示通りには乗れませんでしたが...。ハナに行くつもりがゲートで遅れてしまったので、どっしり構えて折り合い重視で運びましたが、終始手応えも良かったです。直線も、道が開けばするすると伸びていく感じでした。(距離延長は)前走のような競馬も出来ましたし、不安はないと言うか、距離も大丈夫でしょう。
(この馬の一番の強みは)やはり乗り味、背中は良いですね。芯もしっかりしていて、どんな競馬でも出来る事が前回で分かったのでそれも強みになると思います。有力馬に乗せて頂けて前走も勝って、いい形で来られているので楽しみですね。馬自身も順調ですし、僕自身もオークスを勝ちたいという気持ちでいますから、応援して頂けたらという思いです」
(取材:大関隼)