昨年はこのレースをステップに念願のＧＩエリザベス女王杯を制したレインボーダリア。

　今朝は８時過ぎにウッドチップコースに入り、１馬身ほど前を行く馬を最後の直線で内から抜き去る調整。力強い脚色で駆け抜けた。

　調教後の関係者への共同インタビューの内容は以下のとおり。

●レインボーダリア（二ノ宮敬宇調教師）

◎昨年同様、北海道２戦の後、このレース。昨年はこのレースからＧＩ制覇となったわけですが、今年ここまでの過程はどうでしょうか？
・春先は一所懸命走ってくれたんで、その後すぐに北海道に行って調整を兼ねて、そんなに疲れていなかったので２回走ったわけなんですけど、北海道では可哀そうなぐらい馬場が悪かったんでね。本来は馬場が悪くても走る馬なんでしょうが、ちょっと合わなかったのかなという感じはしますけれど。その後は美浦に帰ってきて順調に馬体も増えていましたし、思ったとおりの調教はできたと思いますけど。

◎昨年よりも北海道のレースから少し間隔が詰まってますが。
・そこを心配して、もしこのレースに間に合わなければ直接ＧＩでもいいかなと思っていたんですけれど、思いのほか体がふっくらできましたので。牧場にすぐ返したのが良かったのかなと思います。

◎今週まで３週併せ馬での調教ですね。
・１頭だとムキになって走る馬で、併せ馬のほうがかえって落ち着いて調教ができるので、そんなに走らない相手を考えながら、調教をしたんですが。男馬でも女馬でもその馬なりに併せ馬できますので。ただちょっと口が固い所がありますので、乗りづらいところがあるみたいなので、今日は調教助手が乗って追い切りましたけれど。

◎今朝は馬の後ろに付けて最後の直線は内に入れてかなり強めに追われたように見えましたが。
・馬の後ろに付けると折り合うので、ずっとその馬を見ながら行ってましたけれど、しまいだけは「無理しないで感覚だけ追って」ということで思いどおりの調教だったと思います。相手がそれほど調教で走れない馬なので「終いはスッと離していい」と言っておきましたので、時計もそこそこだし、いいかなと。これで（出走態勢はしっかり）できたかなと思いますけど。

◎形としては夏２戦して今回が秋初戦。この先を見据えての競走になるかと思いますが。
・夏の流れからきて、目一杯やっているわけではないので余裕を持たせながら。それともう年齢も重ねていますので、それほど調教をしなくても馬のほうで自分で体を作ってしまうところがあるんでね。使ったあとも予定通り行けるんじゃないかと思っています。

◎今回の東京の１８００メートルという条件は本当のところどうなんでしょう？
・まあ、馬場次第かなという感じはしますけどね。うまく流れに乗っていけば。勝つレースというのはパターンが決まっているみたいなので。そういう流れで。最近ズブくなったようで、「ゲートが開いて、行け！と合図してもなかなな行けないんですよ」と（柴田）善臣騎手が言ってましたけど、どういうレースをするのかはジョッキーに任せたいと思っています。

◎春のマイル２戦とはちょっと違いますね。
・そうですね。もっと長い距離の方がこの馬の脚は生きてくるなと思いますけどね。

◎この先のＧＩに向けていいレースになりますように。
・まあ、足慣らしというか、夏の疲れも取れましたので、今回のレースは１００パーセントで行きますけど、余裕を持って（馬を）作れたかなと思います。

◎この先、この馬のもうひと頑張りを期待しています。
・もうちょっと頑張って欲しいと思っています。

（取材：佐藤泉）