フラワーカップを勝ってオークスでも注目されたサクラプレジールはそのオークスでは先行馬に辛い流れに大敗を喫する形になってしまった。夏を過ぎて初戦に予定していた紫苑ステークスには間に合わず秋華賞はぶっつけ本番で臨む形。しかし、秘めた能力から期待は小さくない。

　調教後、昨日フランスから帰国したばかりの尾関調教師が共同インタビューに応じてくれた。内容は以下のとおり。

●サクラプレジール（尾関知人調教師）

◎この夏はどう過ごしましたか？
・オークスのあとは予定通りひと休みに入って、８月半ばに戻ってきました。

◎秋初戦は紫苑ステークスという予定だったそうですが・・・？
・紫苑ステークスからと思って調整していたのですが、トモの感じが良くなかったり全体的に馬の調子が上がって来なかったりで、紫苑ステークスはやめにして秋華賞へ向けて調整してということで。まあ馬の調子が上がって来なければ休みに入ろうかとも思っていたんです。

◎今の状態はいかがですか？
・今朝の調教を含め、ここ数週間で馬も良くなってきたので出走へ向けてＧＯサインを出せる感じにはなってきてます。

◎先週まで連続で併せ馬での調教をしていますが？
・２週前、１週前としっかり併せ馬をして時計的にも内容的にも良かったかなと思いますので、今週は輸送もありますので、単走で調整でした。

◎春に比べてここが変わったという点はありますか？
・夏を過ぎて悪い面から言えば体調面では背中の筋肉の付きが良くないというところはあって、そのあたりを一番気にかけていたんですが、（フランスに行くことで）僕も留守にすることが多くて、その間にだいぶ良くなって来たかなと。いい点で変わって来たのは飼い葉を凄くしっかり食べられるようになりましたね。フラワーカップを勝った前後などはなかなか食べられない時期がありましたから。今はそこが心配ないので秋華賞へ向けて調教を強くしながら様子を見ることができたと思います。

◎今朝の調整はウッドチップコースでしたが、どんな指示でどんな内容だったのでしょうか？
・先週までかなりハードに攻めてきたので、今週は５ハロンから１５－１５（１ハロン＝２００メートルあたり１５秒）で入ってしまいだけ少し伸ばすだけというイメージで。

◎オークスの頃と比べると状態はいかがですか？
・オークスの時もある程度納得のいく状態で出せたんですが、振り返れば、あの時は坂路で追い切ったんですが、時計的に考えると少しハードワークだったところもあったかと思います。そのへんも考えて今回は馬場（周回コース）で単走でという形になりました。それとオークスは東京ですが、今回は関西に行かなくてはいけないということもありますから、そのあたりですね。

◎今回は京都の２０００メートルとなりますが？
・坂のあるなしはあるんですが、中山の１８００メートルも小回りで多少上がりがかかるような競馬になるので、タイプとしては似ていると思うのですが、そこで結果を出している馬ですし、器用にレースができる馬なのでタイプとしては合っているんではないかと思っています。

◎今回は初の長距離輸送となりますが？
・飼い葉が良く食べることができているので、体の面では心配はしていないんですけれど、まだ３歳牝馬ですし、できることをいろいろやってうまく競馬まで運べればと思っています。

◎京都へはいつごろ輸送となりますか？
・まだいろいろ考えているところですね。

◎今回の競馬もまた先行する形になるのでしょうか？
・そこはスタートしてからの流れで、どんな競馬でもできると思いますので、あとはジョッキーに任せてということになると思います。

◎オークスこそ１４着でしたが、今回は楽しみですね。
・オークスの着順は着順ですが、２戦のキャリアでタフな競馬になったところで直線の坂上まで頑張っているので決して内容は悪くなかったと思っていますし、素質は高い馬だと思います。

◎ＧＩ出走へ向けて意気込みをお願いします。
・競馬ファンだった僕としてはサクラスターオーが皐月賞から休み明けで菊花賞を勝ったというのが凄くインパクトがあったんですけれど、同じ馬主さんの馬でやはり休み明けぶっつけのＧＩになるんですけども、そういう感じでいい結果が出せればと思っています。関西でのレースですが関東の馬として頑張りたいと思いますので応援をよろしくお願いします。

（取材：佐藤泉）