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 24日(日)阪神競馬場で行われる第59回宝塚記念(GI)に出走予定のサトノクラウン(牡6、美浦・堀宣行厩舎)について、追い切り後の共同会見での堀宣行調教師のコメントは以下の通り。

「今回はドバイ遠征後の参戦で、その疲れがないかの確認を慎重にやってきました。正直、馬の状態は一進一退で、確実に良化しているという手応えはなかったのですが、その中で、これなら競馬に向けて行けるかなと思えたのが、特別登録の前くらいでした。いつも心肺機能の良い馬ですが、しっかり一週前追い切りをやらなければいけない状態でしたから、先週は3頭併せで負荷をかけました。

 先週はしっかりやりたかったのですが、誘導する馬が引っかかり、それにも増して強い負荷をかける状況になりました。追い切りの後は疲れが出たので、先週末の、通常行う軽めの調整追い切りを省いていますが、今週になってグンと上向いている様子が伺えます。
先週の追い切りを終えた時点での、心拍数などの数値的な事を言えば、去年の宝塚記念の時よりは一枚落ちるけど、去年の秋の天皇賞の時とは同等くらいの状態にはなっている印象でした。馬が応えてくれた事が大きかったと思います。

 今日は、今週もある程度しっかりやりたい、ただし競馬に疲れを残したくないという状況でした。たまたま同じような状況の馬がいましたので、その馬と併せて、強度としては、狙い通りしっかりこなせたかなと思います。普段のレースの直前は、仕上がっていれば単走の多い馬ですが、今日は3頭でしっかり併せられて、終いまでハミをとって走れて、非常に良かったと思います。

 石橋騎手は日頃厩舎の調教を手伝ってくれていますが、この馬に関してはほぼ乗ったことがなかったので、2週ほど前から、普段の調教も追い切りも可能な限り乗ってもらっています。その中で、しっかり馬のクセを細かいところも掴んでほしいと思っていて、今日3頭併せできた事が少しは足しになったかと思います。

 ドバイの結果は残念でしたが、敗因はモレイラ騎手の言っていることが全てだと思います。暑い気候での競馬という事を優先順位の上に置き、少し調教を軽めに、フレッシュな状態で持っていこうという考え方でやりましたが、レースでの出来事に対し、特にそれが悪い方に向かってしまったなというところが残念でした。
そういうコンセプトでやりましたから、少しテンションの高いところはありましたがそれは許容範囲で、逆に暑い中で良い傾向だと思っていましたし、状態は良かったと思います。

 去年の宝塚記念の勝因としては、ゲートインするまで良い状態でもっていけたのが大きな要因で、もう一つはデムーロ騎手が非常に上手く乗ってくれた事です。

 この馬は非常に能力が高く、そんなに絶好調に仕上げなくても整ってくる馬です。勝敗を常に左右しているのは、輸送、滞在してどうか、当日の精神面など、そういう部分をうまく持っていくのが難しい事です。
宝塚記念の舞台としては去年勝っていますが、(舞台が)向いているからというより、それがうまく整ったところが大きいと思いますので、この後も、そのあたりを見抜いて的確な対応をとっていきたいと思います。特にドバイではそのあたりがうまくいかず惨敗していますので、去年勝ったから良いとは思っていません。

 馬場状態は去年と今年、先週と今週でも違うと思いますので、うまく見抜いて競馬の作戦に生かしたいと思います。この馬は道悪が上手というより、他の馬よりも苦にしないという表現の方が当たっていると思います。コースレイアウトは変わりませんから、十分に対応できる事は証明しています。
当日の馬場状態は勝敗を分けると思います。梅雨時で天気予報もコロコロ変わりますが、良馬場で走れない馬ではないので、しっかり対応した作戦を考えていきたいと思います。ただ、先週の時計が速かったので、その辺りが気にはなっています」

(取材:中野雷太)

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