２５日（日）に阪神競馬場で行われる第５８回宝塚記念（ＧＩ）に出走するサトノクラウン（牡５、美浦・堀宣行厩舎）について、追い切り後共同会見での堀宣行調教師のコメントは以下の通り。

「大阪杯は最終追い切り後、翌日も含めて非常に良い状態でした。結果的には追い切りがピークになってしまったと言うか、当日はパドックから返し馬で覇気が無かったですね。輸送が渋滞で時間を要したという誤算はあったにしても、残念な結果になってしまいました。なかなか難しい所がまだあるのかなという印象でした。

　レース後は一旦ノーザンファームしがらきへ出して、立て直しました。（この中間は）まずノーザンファームしがらきでの軽めの調整から始めて体調を戻して、美浦トレセンには１か月前に戻ってきました。体調が戻らなければ目標を後倒しにしようかという中で、牧場の判断としてはギリギリ戻ったかなという印象で、その中では順調に、休まずに調整して来られました。なかなか思うように行かない所もあったのですが、体勢は整ったという印象です。

　（今朝の追い切りは）フィジカル的にはあまり動かしたくないと思っていました。暑い時期は動きがたるくなって、気性的に悪いほうへ向きがちな馬なのですが、気持ちはある程度乗せておきたかったので、その辺りが難しかったですね。ちょっと気を抜いている、本気で走っていない印象なのですが、暑い時期なので、フレッシュな状態で行きたいという方向性としては良いと思います。あとは、その部分をどう補っていくか思案している所ですね。

　（去年からの比較という意味では）ちょっと暑い時期が苦手なのと、輸送も京都の時とは違うので、その辺りがポイントになるかと。ここまでの状態としては、去年は香港遠征の後で体調的にもフレッシュさを欠いていて暑かったので、そういった意味では、去年よりも元気な状態で迎えられるのかなと思います。馬場状態やペースといった細かい要素が結果を左右するはずなので、コース適性よりはそちらのほうが重要でしょう。

　（古馬になってから、２０００ｍまでとそれ以上の距離で結果が違っているように感じますが）乗っているジョッキーも２４００ｍくらいあった方が、この馬のリズムとしては乗りやすいようです。状態として、対応できる状態なら２０００ｍでも対応は出来ると思いますが、そこは工夫が必要になってくる、まだまだ馬自身が色々な状況に対応し切れていないのではないでしょうか。今後成長して、そうしたウィークポイントがなくなれば２０００ｍでも対応できると思います。

　（キタサンブラックはじめ相手関係については）この馬の場合は、成績にムラがある所を取っても、まずは自分の戦いという意味合いが他の馬より大きいと思います。まずはそこですね。個人的には、しっかり良い状態で能力を発揮してくれれば、（キタサンブラックを）負かすことも出来るのではないかなと思っています」

（取材：大関隼）