紫苑ステークス２着のヴィブロスは木曜日に坂路コースでの調教。福永騎手を背に１頭で後半は気合を付ける形での調整だった。

　調教後の共同インタビューでの関係者のコメントは以下のとおり。

●ヴィブロス（友道康夫調教師）

◎今朝の調教はどういう評価でしょうか？
今日は馬場が悪く、そんな中で馬自身は無理せずにいい時計で走りました。最後の１ハロンで仕掛けて反応も良かったですし、息の入りも良かったので、いい状態を維持している感じでした。

◎先週しっかり追って、今週は比較的軽めですが？
この馬のパターンですね。１週前に体はできていましたから、その状態を維持していい状態で今回のレースを迎えられると思います。

◎前回のレースからの上積みを感じられる点は？
今回も前回よりプラス体重で出られると思います。体もより大きくなってその分力を付けていると思います。

◎この２戦は最後の脚が目立ちましたがどんな印象を持ちましたか？
春はまだ体が幼かったのですが、休養後は体重以上に体を大きく見せるようになりました。体幹もしっかりしてきて動きも良くなっているのだと思います。背が伸びていますし一回り大きくなった印象です。

◎ここ２戦は後ろからのレースで結果を出していますが？
中京競馬場でのレースは強い競馬でした。前回も中山で中団から追い込んで福永騎手がうまく乗ってくれました。今の状態でどこまで通用するか試してみたいですね。最後の脚と勝負根性がこの馬の持ち味です。

◎京都内回り２０００メートルはどうでしょう？
京都で未勝利戦も勝っていますし、時計の速い平坦コースは合っていると思います。前回の中山コースよりはレースがしやすいと思います。

◎姉のヴィルシーナが走った思い入れのあるレースかと思いますが？
今年は桜花賞からこの馬でと思っていました。春は間に合わず大きなレースに出走できませんでしたが、最後の１冠に間に合いました。（３歳牝馬３冠路線で惜しいレース結果だった姉の）ヴィルシーナの分まで頑張って欲しいと思っています。

◎ヴィルシーナと似ている点はありますか？
体は小さいですが、見た感じシルエットや毛艶はそっくりですね。姉と同じく勝負根性があります。気持ちで走るところは似ています。いずれは大きなレースをと思っていますが、それが今週かもしれません。

●ヴィブロス（福永祐一騎手）

◎今日の追い切りに騎乗しての感触を教えてください。
ちょっと予定よりタイムが速くなりましたが、追い切った後の息づかいも良く馬も落ち着いていていいコンディションだと思います。最後はもっと鋭い反応を見せたいところでしたが、全体の時計が速くなった分、反応が良くなかったですね。正直追い切りとしてはパッとしなかったですが、どちらかというと非力で芝がいいタイプですから心配はしていないです。

◎前回のレースと比べてどうでしょうか？
前回のレース前は調教には乗っていませんが、レース前の返し馬ではとてもいい感じでした。これなら重賞でもという体の使い方で期待していました。今回はここまで順調に来ているのが何よりです。普段調教で乗っている調教助手の方から状態はいいと聞いています。

◎ここへ来ての成長は感じますか？
どこがどうというのではなく、全体的に良くなっている印象です。総合力が増しています。

◎前回、前々回のレースは？
２回前のレースから乗っていますが、その前は先行するレースをしたりしていた馬でしたが、中京のレースから溜めるレースをして欲しいというオーダーがあって、そんなレースをたらいい脚を使いました。あのスタイルが体と心のバランスから、力を発揮するのに現状では一番いい戦法なのだと思います。

◎基本的にそのような形のレースになるでしょうか？
ここ２戦は控えるレースをしていますが、レースの流れ次第ですね。ある程度先行しても最後にバテるような形にはならないと思います。

◎京都の２０００メートルのイメージは？
ある程度器用さが求められるコースですね。小柄で器用なタイプで小回りが利きますから、うまく立ち回ってくれると思います。

◎姉のヴィルシーナと比べてどうでしょうか？
ちょっとタイプは違って、姉より切れるタイプだと思います。

◎今回の相手はどう見ていますか？
上がり馬で春は強い馬と戦っていません。当然、胸を借りる立場ですが、前回のレースでは大きな不利がありながらの２着でした。力を付けていますしＧＩホース相手に簡単ではありませんが楽しみの方が大きいですね。

（取材：佐藤　泉）