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『午前十時の映画祭』をご存知ですか?懐かしの外国映画の傑作50作品を1年間にわたり全国の50の映画館で毎朝十時から上映する企画で、今年は「第2回」をやっているのです。そして、私はこの企画のおかげでついに『シェーン』を見ることが出来たのです。

 『SHANE』は1953年にアメリカで制作された西部劇です。ストーリーはオーソドックスで、流れ者のガンマンが住民たちのために悪者たちをやっつけて一人去っていく、というものです。やたら撃ち合う西部劇ではありません。日本の股旅物に似ていて、日本人の共感を得ている作品などということをどこかで読みました。

 私が最初にこれを見たのは小学生の時で、もちろんテレビでした。当時は主演のアラン・ラッドの早撃ちと決闘シーンがカッコイイと思っただけでしたが、見るたびにこの映画が好きになりました。20年以上前にビデオソフトを買い、NHKで放送された時にDVDで録画し(やはりCMがないのがいい。民放で働く者が言ってはイケナイけど…)、テレビで放送される時は必ず見ています。

 とにかく全てが私のツボにはまっている作品です。ストーリーが良く、アラン・ラッドの一世一代の名演で、ジャック・パランスが演じた殺し屋もすご味があっていかにも悪役といった感じで、「シェーン!カムバッ~ク!」と叫ぶジョーイ役の子供もうまい。そして、あのラストシーン。テーマ音楽もとても素晴らしいのです。

 「一度映画館で見たい!」と思っていて、ついに念願かなって上映が始まったら、それだけで泣けてきました。それでもしっかり見ようと思って立ち直ってからはスクリーンに釘付けでした。しかし、決闘シーンが終わったらもうダメでした。うるうるきました。ジョーイとの別れ際にシェーンは言うのです。『Be Storong,Straight.』(「強くて正直な男になれよ」という和訳が一番良いと思っています)と。そして去っていくシェーンに向けてジョーイが叫び、それが山にこだまするのです。いやぁ、何度見ても泣けます。ジーンときちゃうんです。(目を真っ赤にした顔を見られたくなくて、終わったら真っ先に映画館を抜け出しました)間違いなく私の「ベストオブベスト」です。あの日は一日幸せな気分でした。

 そして今思うのです。こんなダメ親父だけど、あの『Be Storong,Straight.』というセリフをいつか息子にも言ってやりたいなぁ、と。


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