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大井競馬場で全国から16頭を集めて行われた3歳馬の統一ダートグレード競走(Jpn1)第13回ジャパンダートダービー(1着賞金4500万円、ダート2000メートル)は、1番人気のグレープブランデー(JRA栗東・安田隆行厩舎、横山典弘騎乗)が最後の直線に向いた所で抜け出し、後続の追い上げを振り切って優勝した。

 レースはエーシンブランの逃げで始まり、ピュアオパールが2番手、岩手から遠征のベストマイヒーローが3番手を進み、グレープブランデーは4番手。その後ろに2番人気のクラーベセクレタ(船橋)が付け、3番人気のタガノロックオン、4番人気のボレアスなどがそれをマークするように進んだ。3コーナー過ぎに2番手に上がったグレープブランデーが直線に入って抜け出すと外からクラーベセクレタが迫り、その間をボレアスが狙って、更に大外に出したタガノロックオンが急接近。4頭がほぼ並んだ態勢でゴールに入ったが、結局グレーブプランデーがボレアスの急追をアタマ差押えて優勝した。
 4分の3馬身差の3着に牝馬クラーベセクレタ、更に半馬身差でタガノロックオンが4着だった。

 勝ったグレープブランデーは父マンハッタンカフェ、母ワインアンドローズ(その父ジャッジアンジェルーチ)という血統の牡馬。社台ファームの生産で社台レースホースの所有馬。
 昨年9月に阪神競馬場のダート1800メートル戦でデビュー(2着)。2戦目で勝ち上がり、2月の4戦目のダート1800メートル戦で2勝目。芝のレース2着の後、5月の京都競馬いぶき賞(ダート1800)で3勝目を挙げて初めて重賞に挑戦したユニコーンステークスでは牝馬アイアムアクトレスの2着となっていた。通算成績は8戦4勝。

 レース後の関係者のコメントは以下のとおり。


1着 グレーブプランデー
(横山典弘騎手)
 やはりナイター競馬は暑い時期には最高です。人にも馬にも良かったです。今日は(前回の競走から)プラス10キロの馬体重でしたが、パドックで落ち着きもありましたし、この前の競走は輸送で身体が減ってた(マイナス8キロ)みたいなんで、今日のプラス10キロは元に戻ったと思ったんで良かったです。
 前回の競走はたまたまスタートが良くなかったんですけど、本来ならこうした競馬(比較的前の位置での競走)が一番合ってるタイプの馬なんで、今日はスタートも決められたので自信満々に乗れました。直線で後ろに馬が来ているのはわかっていたんですが、1頭になるとフワフワするところがありますから、(馬体を)併せる感じになるとまだまだ伸びそうな感じだったんで、(並ばれても)ヒヤヒヤしなかったです。
 この馬については現時点では何も言うことはないですね。無事に経験を積んでいってくれると凄くいい馬になると思うんで楽しみです。

(安田隆行調教師)
 今回の勝利は身体が震える感じと言っていいでしょうか、全身で喜びを感じています。前回東京競馬場に行った時に飼葉食いが悪くて目方(体重)も減ったんで、今回は栗東である程度余裕を持って(身体を)作って、こちらに来て510キロ台で競馬ができればいいなと思っていたんですが、その通りの馬体重でいい状態で出走させることができました。
 道中は前に3頭を置いて完璧な形。ちょっと直線でヒヤッとしましたが、脚色は一緒だったんでしのげるなと思いました。
 今後は正直いって(同じ厩舎の)トランセンドの凄いライバルになるんじゃないでしょうか。この後の予定は具体的には決まってないんですが、リフレッシュ放牧をしまして、その後で使うところを考えて行きたいと思っています。
 
2着 ボレアス(武豊騎手)
 惜しかったですね。あと1歩及ばずでした。初めて乗ったんですが乗り味は凄く良くて将来性ある馬だと思います。パドックで馬っけを出していましたけど、いつものことみたいです。

3着 クラーベセクレタ(戸崎圭太騎手)
 男馬相手に良くがんばってくれました。今日はペースが速くじっくり行きましたしスンナリとした競馬ができました。直線で併せ馬の形になってからも良く伸びましたし前回の競走より馬に気が入って状態が良かったですね。センスは抜群の馬ですから、もう少しパワーを付けて今後巻き返せると思います。


(取材:小林雅巳)


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