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3月11日の大地震発生から1ヶ月あまりが経ちました。この1ヶ月はただただ、震災のことについて考えさせられる1ヶ月でした。本来、3月は季節の移ろいと年度の節目で、時の流れをいつも以上に感じるはずです。それがこの1ヶ月は何もなかった。というより、感じる余裕すらなかったということなのでしょう。

 4月1日はエイプリルフール。しかし毎年友人から来るいたずらメールが今年は来ません。企業のウェブサイトを見ても、遊び心満載のジョークサイトがあまり見当たりません。そういえば、3月11日に誕生日だった友人がいますが、いまだにお誕生日おめでとうと言えていません。震災から離れた場所に住む友人同士でさえそうなのですから、被災地の方々はなおのことと思います。

 競馬ファンは毎年のレースのスケジュールで季節を知ります。フェブラリーSで冬から春への移ろいを、高松宮記念で(一般的な)年度変わりを、桜花賞で寒さとの別れを、皐月賞で新緑薫る季節の到来を知るのです。しかし、震災が開催スケジュールとともに、競馬ファンの風物詩を変えてしまいました。今週こそ重賞は1レースのみですが、先週までの4週間で阪神競馬場では16もの重賞レースが立て続けに行われました。日経賞と大阪杯が同じ週に行われたり、マーチSが4月(エイプリル)に行われてしまうなど、競馬ファンの頭と心に浸み込んでいるカレンダーがどんどんと崩れていきました。普通であれば1日2重賞開催となれば「豪華!」と感じるはずなのですが、そういう気にはとてもなれませんでした。

 来週は新潟開催が1週繰り上がり、皐月賞が東京に移設されて行われます。今年はこのあと、通常の暦年スケジュールで競馬を行うことは難しいのでは? と個人的には思います。被災した福島競馬場が、多くの困難をクリアして開催が可能になり、福島の春・夏・秋の風物詩である競馬開催が早く戻ってきてほしいと心より願っています。


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