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今から20年以上前になるだろうか、国の原発政策を批判し、世に警鐘を鳴らすショッキングな内容として広瀬隆氏の「危険な話」は話題となった。当時流行していた朝まで続く討論番組でも、広瀬氏が熱弁をふるっていた姿を思い出す。あれから20数年、まさか今年の3月11日を境に「危険な話」が現実のものになるとは、夢にも思っていなかった。

 福島第1原発事故で次から次へと続く危険な連鎖は、岩手や宮城で甚大な被害をもたらした津波の事故をも置き去りにし、連日トップニュースで報道されてきた。原発事故の深刻さは、被害の大きさや期間が全く予測出来ないことに因る。電力供給を果たせずに経済活動にも大きな影響を及ぼしている。夏の電力不足が1500万キロワットに及ぶという見通しもあり、計画停電は当分続くのだろう。そして、食品の安全性も大きな問題となってきた。人も物もお金も、今まで以上に動かなくなるのだろう。

 スリーマイル島の原発事故では、発電所の解体作業にとりかかるのに10年を要したと聞くが、通電が完了し制御機能が復旧し、冷却機能も元通りになり、全て順調に事が進んだ場合を想定して、福島原発の解体には10年以上の歳月がかかるのだろう。これからの電力供給を火力にするのか、水力なのか、既にある原発はどうするのか。「危険な話」はまだ始まったばかりだ。


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