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中山10Rの第53回有馬記念(3歳上GI・芝2500m)は1番人気ダイワスカーレット(安藤勝己騎手)が優勝、牝馬としては37年ぶり4頭めのグランプリホースに輝いた。勝ちタイム2分31秒5。

ダイワスカーレットはレース序盤から先頭をキープ。4番人気メイショウサムソンらが先団を形成し、2番人気マツリダゴッホ、3番人気スクリーンヒーローは中団を進んだ。レースは3~4コーナーでペースアップし、マツリダゴッホらが先団に進出。しかし、ダイワスカーレットの脚色は直線に入っても衰えず、そのままゴールまで押し切った。次位争いは混戦となったが、道中最後方を進んでいた14番人気アドマイヤモナークがゴール前で急追し2着、3着には中団から伸びた10番人気エアシェイディが入線している。スクリーンヒーローは5着、メイショウサムソンは8着、マツリダゴッホは12着に敗れた。

ダイワスカーレットは栗東・松田国英厩舎の4歳牝馬で、父アグネスタキオン、母スカーレットブーケ(母の父ノーザンテースト)。通算成績は12戦8勝となった。


【レース後のコメント】

1着 13番ダイワスカーレット(安藤勝己騎手)
「返し馬の段階でも、天皇賞のときほどテンションが上がっていませんでした。それで安心してレースに臨めたんです。行く馬はいないだろうと思っていたので先頭に立ったのですが、あまり遅いペースにはしたくありませんでした。3コーナー過ぎから各馬が迫ってきたのですが、まだ十分に反応がありましたからね。終いは追ってからもうひと踏ん張りがある馬です。正直、今日は力で押し切ったというレースでしたね」
(松田国英調教師)
「まだオーナーとは相談していませんが、来年は海外で3勝したい、できると思っています。今、どのレースがいいかリサーチしていますが、できるだけ強い馬が出るレースを選んで出たいと思います」

2着 14番アドマイヤモナーク(川田将雅騎手)
「いい感じで外に出して、仕掛けながらの追走になった。馬は本当によく頑張って走ってくれたよ。ただ、着差以上に勝ち馬は強かったと感じました」

3着 6番エアシェイディ(後藤浩輝騎手)
「悔しい結果になってしまいました。距離は大丈夫だし、スタートしてからもいい感じはあった。レース前は不安もあったけどねぇ。結果が出せるようになったので、今後は楽しみなんじゃないでしょうか」
(伊藤正徳調教師)
「今日も緊張感が強く、レース前におしっこが出ていないんです。それでもしっかり力を出してくれました。馬の具合が昨年の秋から確実に良くなって、進歩しています。ですから大事なところで頑張れるようになってきたんですね。まぁ、このクラスの戦いは精神力によるところが大きいんですが、もう少し強くしたいですね。内容的には満足していますが、来年はもう少し進化したエアシェイディをお見せしたいですね」

5着 8番スクリーンヒーロー(M.デムーロ騎手)
「馬は勝ちにいったが、勝った馬が強かった。坂を嫌ったことも敗因です」
(鹿戸雄一調教師)
「勝った馬は強いですね。今日は自分から動いて負かしに行って、その結果の5着です。勝ち馬には完全に力負けですが、結果には悲観していません。来年はもっと良くなるでしょうし、とりあえず一息入れます」

6着 7番アルナスライン(O.ペリエ騎手)
「みんながダイワスカーレットを意識していた。最初『これが2500mのペース?』と思うぐらいに感じるペースでした。前について行けなかったね。無理して行きたくなかったし、位置取りも難しかった。あの位置からでは勝った馬には届かないよ」

8着 9番メイショウサムソン(武豊騎手)
「本当にキツい競馬だった。残念です。ピークの頃の魅力は薄れてしまったよ……」

9着 5番フローテーション(C.ルメール騎手)
「最初、かかる感じがあったが、4コーナーでは手応えがあった。しかし最後の直線は力不足だったね。来年以降が楽しみだよ」

12着 10番マツリダゴッホ(蛯名正義騎手)
「コースの内を走らせたかったが、外に出る厳しい展開となってしまった。あの位置に下げさせられてしまい、それを取り返す流れもありませんでした。本当に申し訳ない……」
(国枝栄調教師)
「内に入れたかったんですが、内から弾かれて、入ることができませんでしたね。まぁレースですから……。それで馬が怒ってしまって、力んで走ってしまいました。最後も少ししか伸びていませんしね……。また、1年かけてやり直します」


【アラカルト】

■関西馬
関西馬ダイワスカーレットが優勝し、今年のJRAGI22競走の優勝馬内訳は、関西馬20頭、関東馬2頭となった。

■アグネスタキオン産駒
JRAGIは9勝目。今年だけで5勝(皐月賞、NHKマイルC、日本ダービー、エリザベス女王杯、有馬記念)をマークした。

■4歳馬
ダイワスカーレットは4歳馬。有馬記念は03年(優勝馬シンボリクリスエス)以来、6年連続で4歳馬が優勝を果たしている。

■社台スタリオンステーション
ダイワスカーレットは社台スタリオンステーションに繋養されているアグネスタキオンの産駒。今年のJRAGI22競走は、すべて社台スタリオンステーションに繋養されている種牡馬(種付け当時)の産駒が優勝を果たした。

■5度目の有馬記念
コスモバルクは今年で5年連続の出走。有馬記念出走回数の最多タイ記録(4頭め)となった。また、JRAGI出走回数は18回となり、イーグルカフェと並ぶ歴代2位タイに躍り出た。なお、1位はステイゴールドで19回。


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