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知り合いから、こんな新聞記事を教えてもらいました。

「伝説の騎手 故郷へ」

 6月28日付けのデーリー東北(青森県の地方紙)に、DNA鑑定で身元が判明した青森県出身の戦没者の遺骨が返還される、との記事がありました。その中には、戦前の最強牝馬クリフジに騎乗していた前田長吉騎手のものもあったそうです。

 前田騎手は1943年の東京優駿をクリフジで制覇。20歳でのダービー制覇は史上最年少記録です(JRAとしての記録は田島良保・現調教師の23歳7ヶ月28日)。その後まもなく戦地に赴き、シベリアの地で短い生涯を閉じたと伝えられています。前田騎手は八戸市出身で、きのう4日に八戸市に住む遺族に引き渡されたとのことです。

 今年は大井の東京ダービーで、18歳の町田直希騎手がビービートルネードで史上最年少制覇を果たしました。海の向こうではアメリカ・ベルモントSでこれも18歳のフェルナンド・ハラ騎手がジャジルで優勝。18歳でのベルモントS制覇は28年ぶりと、大々的に報じられました。日米で10代の騎手が続けて大活躍を見せた年に、見習い騎手の身で日本ダービーに勝った前田騎手(の遺骨)が戻ることに、何か不思議なものを感じましたね。

 きのう4日は、八戸市にある八戸家畜市場で、サラブレッド1歳馬のセリが行われました。青森県の馬産は長らく低迷傾向にありますが、その状況を打破すべく主催者・生産者ともに頑張っています。かつての馬産王国・青森が生んだ伝説の騎手・前田長吉。歴史の狭間に埋もれてしまうのはあまりにも惜しい。これを機に前田騎手の生涯にスポットが当たることを期待しています。


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