東京というか首都圏に住みはじめてかれこれ２３年になる。途中大阪（茨木）に３年いたので２０年。気が付けば生まれ故郷に住んでいた期間よりも長くなってしまった。

　首都圏近郊に長く暮らしていると全国で大きな話題や問題になっていても気が付かないことがたくさんある。例えば市町村の合併。ここ１，２年の全国各地での合併はすさまじいものがあるようだ。

　競馬場のある街では新潟市が周辺市町村と合併して巨大化したし、函館市も周辺町村と合併していわゆる「新・函館市」となった。福島市も近隣の２つの町との合併について協議を進めているそうだ。この春、新潟競馬場に放送用機材を送ろうとして送り先を調べていたら所在地が去年までの豊栄市ではなくて新潟市豊栄になっていたのにはかなりたまげたものだ。

　自治体の規模が大きくなれば補助金等の受け皿が大きくなるわけでメリットは多そうだが、スモールイズビューティフルという言葉もある。トレーニングセンターのある栗東市は守山、草津との３市合併に慎重なようだし、美浦村は近隣の阿見町との合併を完全に見送ったようだ。

　合併で困るのは予想もできない地名の変更。歴史と文化に裏付けられた地名だけはなるべく残すようにして欲しいものだ。

　今週から福島、函館への出張が始まる。その地方その地方独特の空気と食べ物、雰囲気を去年よりもふんだんに味わえたらと思う。


（佐藤　泉）

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