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今年もセレクトセールに行ってきた。

 1998年、期待とほんの少しの不安が混在する中で始まった世界最大の当歳市場も今年で7回目。一昨年スーパー種牡馬サンデーサイレンスが死亡し、今年は「サンデー以後」初めての市場だった。

 最後のサンデー産駒の希少性が高額取引馬を続出させ去年の市場が史上最高の売上を記録しただけに、どんな取引となるのかが注目だったが、開けてみれば初日に最大の目玉のダンスインザダークとエアグルーヴの間に生れた牡馬が4億9000万で落札されたのをはじめ、28頭に5000万円超の値段が付き(うち1億円超8頭)、総額では去年を上回る76億円余りを売り上げる大活況となった。(※昨年は5000万円超39頭、うち1億円超9頭)

 中央競馬は売上減少に歯止めがかからず、地方競馬では廃止、縮小計画の発表が続く。そんな中での今回の盛況ぶりである。

 思えばセレクトセールはバブル崩壊後に始まりその後は世の不況と無縁の売上を毎年記録してきている。その間、人材派遣業、コンピュータ、情報関連の起業家など新たな購買層も発掘してきた。いい商品(良質馬)を提供してきたことはもちろんだが、国内外へ向けてのキメ細かな情報発信など関係者の営業努力も見逃せないだろう。

 国内の景気は上向いて来たとの判断もあるが、未だに不況にあえぐ地域、業種も多い。セレクトセールは日本経済再生への道筋を示しているのかもしれない、と言ったら言い過ぎかな。


(佐藤 泉)


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