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今日午後、美浦トレーニングセンターでは、日本で初めてトレーニングセンターに導入される「ニューポリトラック」で試走会が行われた。
 南馬場のCコースの内側10mだけ芝を残し、外側15mをニューポリトラックコースを導入。
 今日は騎手や助手、調教師などが数頭に跨り、コースをキャンターで走り、その感触を確認。試走後は馬場担当者等と活発な意見交換が行われていた。

 開場は今週金曜日の16日。世界では競馬場への導入が進められているニューポリトラックが、日本で今後どの様な展開を見せるのか。漸く本格的なスタート切られた。
 

●試走後の関係者のコメント

・田中勝春騎手

「ダートと違いクッションが良くて、走る時の足音も蹄の後も気になりません。それにウッドチップだと調教後はすぐボコボコになりますが、全体に均一で悪くならないので、そういった面も気になりませんでした。ですから、馬の脚にとっては優しい馬場だと思いますよ。
ただやわらかいだけに、それなりのパワーがなければ走れないでしょうから、それなりのパワーはつきそうです。

 蹴り上げた砂が体につかないので、馬も人も傷つくことはないでしょう。匂いがあるとも言われていましたが、今日のところは気になりませんでした。
感触としては、札幌や函館の洋芝が一番似ていると思います。

 初めてだし、みんな手探りの状態ですからね。これから使いながら考えていきます」


・岡部幸雄元騎手

「他の牧場等で何度かニューポリトラックで乗ったことがありますが、材質も均一だし、非常によく出来ている馬場ですね。

 クッションは良いですよ。ただ馬に負荷を駆けられるかどうかは微妙です。メンテナンス次第じゃないですかね。深くしたり固めたりしたりで、いくらでも調整できるのだと思いますよ。

 それよりも、より実践に近い稽古が出来るのが大きなメリットですね。蹴り上げた砂が高く上がらないので、馬を傷つけることがありません。ですから、馬を前後に並べた、縦の練習が出来るコースです。横に並ぶのはどのコースでも出来ますが、縦の練習はなかなか出来ませんよ」


・小林誠二美浦トレーニングセンター馬場造園課長

「半年間、調教後から日暮れまでの短い時間で工事をしてきましたが、ようやくオープンにこぎつけました。角馬場には数年前から導入していますが、本格的に走るコースへの導入は初めてですから不安な部分はあります。

 今日は試走後に、色々と意見が出ました。厚さを6cmにするのか8cmにするのかや、馬場の内側を速い馬が走るのか外側を速い馬が走るのか、出入り口の設定をどうするのか、馬を止める場所をどうするのか等、多くの意見がありましたので、それを詰めていきたいと思います。

 外国で使われているとは言え、日本では初めてですから、事故が起きたりしないか心配です。オープンの金曜日が終わるまで、緊張が続きますね」


(取材:舩山陽司)


※写真付きの詳細レポートは競馬実況ホームページ「アナウンサーレポート」でどうぞ。


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