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11月28日(日)に東京競馬場で行われるジャパンカップ(GI)に出走予定のコントレイル(牡4、栗東・矢作芳人厩舎)について、共同会見の福永祐一騎手のコメントは以下の通り。

「(今日の追い切りは)矢作先生からの指示よりは少し速くなってしまったんですが、馬自身の走りとしてはリラックスしていましたし、決して無理をさせていたわけではなかったんですが、非常に速いタイムが出ました。走った後の息遣いもジョギングしてきた後のような感じでケロッとしていましたが、指示よりは速いタイムになってしまいました。天皇賞の時も非常に良いコンディションでしたが、同じくらい良い雰囲気で来ています。いつも休み明けの方が良い馬ではありましたが、今回は中3週ということではありますけれども、いつもの休み明けと同じようなフレッシュさがありますし、馬自身も精神的にすごく落ち着いていますので、状態面に関しては問題なく行けるんじゃないかと感じています。

ダービーを勝っている舞台ですから、(東京芝2400メートルは)全く問題ないと思います。今年のダービー馬もいますし、GIで戦ってきた馬たちが多く出走するので、簡単なレースではないと思っています。

まだ具体的なイメージを作る段階には入っていませんが、今年に入ってからゲート内の駐立が徐々に悪くなっていますので、できれば偶数枠が良いな、と思っています。今年に入って駐立がうるさくなってきていますが、外的要因で暴れている感じではなさそうなので、あくまでコントレイル自身の中で昂りすぎる面がありますので、スタンド前発走になることで、環境が駐立に影響を及ぼすタイプではないと思います。

僕自身は40歳を超えていますので、騎手人生の終盤に差し掛かっていますが、そのタイミングで現れてくれた、(コントレイルは)特別な、宝物のような存在で、無敗の3冠というものをプレゼントしてくれましたから、特別な存在です。

どのレースも印象深くはありますが、ダービーでの勝利は圧倒的な強さを見せつけてくれましたから、あれがあの馬の今までで言うと一番良い走りになると思います。今回もそういう走りを見せられるように、全力を尽くしたいと思っています。

数多く、種牡馬として活躍している馬にも騎乗させてもらいましたが、やはり特別な能力、乗り心地を持った馬ですね。ディープインパクト産駒も数多く乗せてきてもらっていますが、ディープインパクト自身に跨ったことはありませんが、サイズ感もそうですが、頭の良さ、柔軟さ、そういったものは一番似ているんじゃないかな、と思うような馬です。無敗の3冠馬から生まれた無敗の3冠馬ということで、競馬史の中でもそういう存在はなかなか出ないんじゃないかな、と思える馬ですし、彼の背中を知っていることは僕自身にとっても大きな財産になっています。今後またさらに種牡馬として、おそらく活躍してくれると思いますが、子供たちに乗るときに、お父さんの背中を知っていることを誇りに、強く思えるんじゃないかな、と思います。

ラストランなので無敗の3冠馬として、彼の名誉を守るためにも勝って、有終の美を飾りたいと強く思っています。それがお客さんの前で見せられたら、と思っています。

(ジャパンカップは)世界に誇れるレースだと思いますし、世界のホースマンが注目していますから、日本一を決めるにふさわしいレースなんじゃないかなと思います。

(陣営や牧場の人とは)ラストランが終わってからゆっくり話し合えればと思っています。今は週末のことだけに専念しています。

コロナ禍で生まれた3冠馬ということで、非常に暗い世界に光を差してくれた存在だと僕自身は思っていますし、個人的には無敗の3冠をプレゼントしてくれたスーパースターなので、この次の舞台も彼にとっては重要な役割が控えていますが、競走馬・コントレイルとしての最後を良い形で締めくくれるように最善を尽くして騎乗したい、と思っています」

(取材:山本直)

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