11月29日(日)に東京競馬場で行われる第40回ジャパンカップ(GI)に登録しているアーモンドアイ(牝5、美浦・国枝栄厩舎)について、追い切り後の国枝栄調教師のコメントは以下の通り。

(最後の追い切りを振り返って)
「頑張ってここまで来てくれて、これで最後かなというところで、まず調教の方は無事に終わってほしいなという気持ちで見ていました。
もう、ある程度完成されていますからね。良いレベルであるなというところで、先週ルメールさんに乗ってもらって、今日も感触を確かめてもらうような感じでやってもらいました。
やればもっと時計は出るのですが、ルメールさんもタンクを満タンにということで、少しセーブしながらエネルギーを溜めたという感じでした。フットワークもすごく弾んでいましたし、良かったのではないかと思います。
今日は、厩にいる時から馬がフレッシュというか、元気一杯で、上がってきてもいつもよりは弾んでいました。ルメールさんも何も問題ないということで納得の表情でした」

(前走からの変化は？)
「天皇賞の時は少し体が立派かなと思ったのですが、競馬場に行ったら体つきもシャープになっていました。レースもそつのない競馬で勝ってくれました。その後はやはり使われた分、シャープな体でした。それでノーザンファーム天栄に行って、戻ってきて体つきは天皇賞の前よりはずっとピリッとしていました。動きも相変わらず良かったので、これならという感じで来ました。
レース後いつもはフラフラするところはあったのですが、体質が強くなったのか、何の問題もなかったです。レース後も疲れらしい疲れも見られませんでした。香港というのはコロナとかいろいろ考えた場合、現実的ではないかなということで、ジャパンカップへ行くにあたってはもう問題ないだろうということでジャパンカップにしました。
ヴィクトリアマイルから安田記念の時に短い間隔というのはありました。結果的に負けたのですが、私は状態は良かったと思うのです。勝ったのがグランアレグリアですから、仕方ないかなというところです。今回に関しても特に体調が落ちているとかはないので問題なないと思います」

(今回のレースに向けて)
「あんな競馬(一昨年のジャパンC)ができればとは思うのですが、今年の東京競馬場は初日に大雨で馬場状態が崩れてしまって、先週辺りを見てもあまり理想的な馬場でもないので、まず無事に、それでうまくルメールさんが馬場をコントロールして乗ってほしいとは思います。
(枠は)真ん中辺りが良いのではないですかね。
特に今年の(三冠馬)2頭は無敗で勝ち方も素晴らしいので、一緒に走れるのは楽しみです。競うというよりはアーモンドアイが自分の競馬をしてくれればとは思っています。あとは競馬なので結果は自ずと出ますから、自分の馬に集中するという感じです。
先にあまり使えない中で、GI8勝という目標が達成できたのでホッとしています。そういう意味では今回のジャパンカップに関しては気持ちは楽ですよね。できたら勝ってほしいのですが、あまりキリキリとはしないですね。
お陰様ですごくアイドル的なところもあって、本当に愛くるしい眼をしています。やはり最後に有終の美というか、良い結果で終われればとは思っています。
お疲れさんということで、最後の競馬を楽しんで走ってこいと言いたいですね」

(アーモンドアイとのこれまでを振り返って)
「いろいろなことをこの馬で味わえて長かったような短かったような、でも今思うと本当に充実していて短かったような感じがします。
オークスの時にレース後に少し暑さで熱中症みたいな感じでした。一番ダメージがあったのは秋華賞の後だったので、その時は本当に心配しました。でもそれを乗り越えてジャパンカップであのパフォーマンスだったので、やはり頭の下がる思いです」

(取材:米田元気)